1995 Fiscal Year Annual Research Report
運動技術初級者に対する技術向上ビデオシステムの開発
Project/Area Number |
06680117
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Research Institution | THE INTERNATIONAL BUDO UNIVERSITY |
Principal Investigator |
大道 等 国際武道大学, 体育学部, 助教授 (90152248)
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Keywords | ウォーキング / スキル / 初級者 / ビデオシステム / 技術指導 / バイオメカニクス / 動作分析 / 球技 |
Research Abstract |
1.歩行運動にも技術の高低があることを示した。つまり,歩行指導によって歩幅・歩数の変容を学習し,習熟することが実践された。 2.教育系大学生に半期14回の歩行のみに関する運動学習を課し、その指導教案を新た作成した。自らが歩いている様の写真を見せて,至適歩行速度を学習させた。 3.履きものをシューズ・皮靴に変え,かつ裸足の歩行を試みた。その床反力を測定し,反力曲線に大きな相違は見られぬものの,裸足ではピッチが上昇した。 4.武道および球技の初心者にビデオ画像を呈示することで,その動作の変容を促進させた。つまり,ビデオプリンターによってなるべく早く実技者に動きをフィードバックすることで技術獲得と向上の時間を速めた。 5.柔道の受身動作を初心者に課し,言語のみによる指導とビデオスローモーション,ストップモーション、そのハードコピーの分析を併用した指導を比較し,ビデオ画像をフィードバックする方が早く技術向上が達成された。 6.サッカーのゴールへキックする視線の方向を制限することで正確性が変化することを実証した。つまりボールをみた方がゴールをみる方よりも正確であるのが上級者の特徴で,初級者はゴールをみた方が正確であった。自らのフォームをビデオでみせることによって,技術向上がみられるかについては実証できなかった。 7.ボーリング、50m走においても6.と同様の検討をした結果,ビデオ画像を見せることの効果は,視線の指定による成績変化よりも小さいことが示唆された。 8.OA機器の普及によって各人がファクシミリ,ビデオテープを所有する機会が増えた。練習したスポーツ技術のストップモーションを早めに夜の自宅へファックス送信することは技術向上を早めたが,それは体系的科学的指導の熱意の方が効果的であるという現象もともなった。ビデオプリンターが有効であった。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] 大道等: "歩行授業の研究" 体育の科学. 45. 713-723 (1995)
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[Publications] 大道等,松野義晴: "歩行動作の力学的研究" 国際武道大学「武道科学センター年報」. 7. 31-48 (1995)