1995 Fiscal Year Annual Research Report
ロボット支援型教育システムの開発とその障害児教育への応用
Project/Area Number |
06680215
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Research Institution | TOKAI UNIVERSITY |
Principal Investigator |
増田 良介 東海大学, 工学部, 教授 (70157212)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
増田 まゆみ 小田原女子短期大学, 幼児教育学科, 助教授 (40238910)
中西 祥八郎 東海大学, 工学部, 教授 (30056254)
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Keywords | CAI / 障害児教育 / 教育用ロボット / ロボット支援技術 |
Research Abstract |
本研究はコンピュータ援用教育システムにロボット工学の技術を適用して、新しいロボット支援型教育システム(RAI)を構築することを目的としている。具体的には、障害児の認知発達のための各種入力装置や出力装置とともに、教育補助ロボット機構を含む教育システムを開発する。 本年度は、第一年度に開発したスイッチボックスなど障害児に適した入力装置と教育ソフトウェア体系を用いて、実際に教育を月2回程度実施し、その効果を確認するとともにプログラムの改良を図った。さらに、基本計画では教育用ロボットとして一つのハードウェアシステムを構成する事を考えていたが、研究期間と効果を考え、最も重要な入出力機構のロボット化という点に絞って研究を進めることとした。そこで、コンピュータ表示装置をロボット化した形の、マルチセンサ融合を基本としたロボタイズドディスプレイモニタ(RDM)を開発した。RDMは、基本的には教育プログラムの絵や数字、顔などを提示するモニタテレビであるが、そのほかに、(1)CCDカメラと超音波により学習者の位置を計測しており、画面を動かしたり、学習者の状況を認識することができ、(2)指の位置の赤外線センサによる認識機構と、画面のタッチパネル機能を利用して指先による簡単な入力を可能にしている。 多様性のある教育プログラムとともに、このようなアクティブなRDMをロボット支援型教育システムの一つの要素として利用することにより、学習者の状況に合わせた教育を展開することが可能となった。これらの成果は、ヒューマンインターフェースシンポジウムおよび日本ロボット学会学術講演会で口頭発表した。今後、実際の教育に有効に利用していくことが課題であり、また、移動やハンドのメカニズムの応用なども考えられる。
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