1994 Fiscal Year Annual Research Report
数学的活動の形成についての研究-ジオボードを活用した実践的教材開発-
Project/Area Number |
06680246
|
Research Institution | Osaka Kyoiku University |
Principal Investigator |
狭間 節子 大阪教育大学, 教育学部, 教授 (40030382)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
橋本 是浩 大阪教育大学, 教育学部, 助教授 (00030479)
|
Keywords | 数学的活動 / ジオボード / 格子点の数学 |
Research Abstract |
第一年次の本年度は、主として、各段階でねらいとするジオボードを使った数学的活動の形成のための教材開発を、次の観点から行った。 1.ジオボード(格子点)を使って、主にどのような数学的活動をねらうか: I.帰納・発見及び確かめの活動(小学校・高学年〜中学校・低学年) II.一般化及び説明的証明の活動(中学校・中学年) III.演繹的活動(高等学校) 2.素材についての数学的研究 本年度は、数学的活動がより明確に現れる次の素材について行った。 (1)「4×4ピンボード上のピンをいくつか抜いて、どんな正方形もできないようにしたい。最小何本のピンを抜けばよいか。またどんな抜き方があるか」 (2)「ピックの定理」 (3)「格子点上の距離のいくつかの違った定義を導入することから導かれる、格子点上の図形の作図と図形の関係の考察」 「タクシー幾何」 3.指導の構想と教材化 4.実践に基ずく活動の適合性の検証と検討 教材(1),(2)について、小学校6年生を対象に第I段階の活動を、中学校3年生を対象に第II段階の活動を、それぞれ、中心において実践した。小6年生の活動は予想とあまり変わらなかったが、中3年生の活動は困難な面がみられ、今後の検討を要する結果となった。例えば、ピックの定理の発見は容易になされたが、なぜかの理由の説明(中学生の学力の範囲での説明を期待していた)は、むずかしかった。今後の検討課題である。
|