1995 Fiscal Year Annual Research Report
制動X線検出による骨中^<90>Sr放射能体外計測の可能性
Project/Area Number |
06680511
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Research Institution | KYUSHU UNIVERSITY |
Principal Investigator |
上原 周三 九州大学, 医療技術短期大学部, 教授 (90038927)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
星 正治 広島大学, 原爆放射能医学研究所, 教授 (50099090)
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Keywords | 環境放射能体外計測 / 骨中^<90>Sr / β線放出核種 / 制動X線 / 人体組織ファントム / 光子検出器 / モンテカルロシミュレーション |
Research Abstract |
1. ^<90>Sr+^<90>Yのβ線によって生成される制動X線を体外計測することによって体内^<90>Sr量を実験的に評価した例は少なくないが,定量的計算によって評価した報告はほとんど見当たらない.そこで^<90>Srの他に^<137>Csと^<40>Kのγ線放出核種が体内に分布していると仮定し,1台の光子検出器で簡便に測定する場合を考え,いかなる部位・測定条件の下で最良の光子スペクトルが得られるかを自作のモンテカルロシミュレーションコードSR90を用いて定量的に予測した. 2.体外計測部位の候補としては骨の体積が大きく,かつ表面が薄い皮膚(水で代替)で覆われている脚部,腰部,頭部が挙げられる.計算の結果,腰部と頭部は内部に大容積の軟部組織を含んでいるためにバックグラウンドが大きくなり,不適であることが分かった.一方,脚部については単純に同軸円筒ファントムで近似し,骨の直径や皮膚の厚さをいろいろ変えて調べた. 3.ファントムから逃げ出す光子を入射窓直径200mmの検出器で体外計測するとし,検出器に入射する光子スペクトルを計算した.スペクトルの30-160keVのエネルギー範囲における強度を積算し,次式で定義するs/n比を求め,体外計測の最適条件を定量的に調べた. 【numerical 脚部ファントムのいくつかの条件についてs/n比を比較した結果,1mm程度の薄い皮膚に覆われた太い骨(直径50mm程度)の場合に最も良いs/n比が得られた. 4.計算結果と通常の体外計測の測定値を組み合わせることによって,β放出核種のための新しいインビボ計測法の可能性が開けた.
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Research Products
(3 results)
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[Publications] 上原周三: "骨中^<90>Sr放射能による制動X線検出の可能性" 第5回放射線計測研究会論文集. 6-12 (1994)
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[Publications] Shuzo Uehara: "Simulation of in-vivo measurement of ^<90>Sr activity in bone by detecting bremsstrahlung x-rays" Journal of Radiation Research. 35. 341- (1994)
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[Publications] Shuzo Uehara: "Simulation of in-vivo measurement of ^<90>Sr activity in bone by detecting bremsstrahlung x-rays (II)" Journal of Radiation Research. 36. 308- (1995)