1994 Fiscal Year Annual Research Report
ラット中枢神経系における神経ペプチド動態のin vivo、iv vitro相関
Project/Area Number |
06680782
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
勝野 由美子 北海道大学, 医学部, 助手 (80177419)
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Keywords | サーカディアンリズム / 興奮性アミノ酸 / SCN培養 / 神経ペプチド / プッシュプルダイアリシス |
Research Abstract |
in vivo実験では、12時間明12時間暗の条件下で繁殖飼育したWistar系成熟雄ラットを用いて、連続3日間のマイクロダイアリシスを行い、明暗サイクル下での興奮性アミノ酸の放出にサーカディアンリズムがあるかどうか、連続暗でリズムが存続するかどうかを確かめた。連続暗の第2日目の短時間の光照射を行い、光刺激による興奮性アミノ酸放出の変動、その移送依存性等を確かめた。また、上記と同様の実験系でプッシュプルダイアリシスを行い、透析液を回収した。その結果アスパラギン酸とグルタミン酸の両興奮性アミノ酸は明暗サイクル下ではスパイク状のパターンを示しました。また明暗条件下ではアスパラギン酸とグルタミン酸の間には相関がみられ、ミーンコサイナ法で統計処理すると暗期に上昇し、明期に減少するリズムを示した。連続暗1日目ではそのリズムは減少した。このことからSCN近傍細胞外液中のアスパラギン酸およびグルタミンさんリズムは生物時計の入力よりはむしろ出力ほ表現する内因性のリズムで、下界の明暗に修飾されて昼夜変動が増大すると考えられた。 in vitro実験ではWistar系ラットの生後1週間目の子ラットの視床下部より切り出したSCN細胞のディスパーゼ培養を行っている。現在約一ケ月の期間培養を行うことが可能である。一定期間ごとの培養液を回収し、培養液中のホルモン測定を行っている最中である。一定期間ごとの培養液を回収し、培養液中のホルモン測定を行っている最中である。AVP、VIPに関しては例数が少ないながらも、ほとんどの培養細胞で24時間に近いリズムを持っているように思われる。これから長期間における神経ペプチドの連続測定により、サーカディアンリズムの有無、リズムの位相、振幅の関係などが明らかになると思われる。
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