1994 Fiscal Year Annual Research Report
ボランティア・コーディネーターの養成・研修プログラム開発のための基礎研究
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06710136
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Research Institution | Osaka Kun-ei Women's Junior College |
Principal Investigator |
筒井 のり子 大阪薫英女子短期大学, 児童教育学科, 講師 (50249398)
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Keywords | ボランティア活動 / ボランティア・コーディネーター / ボランティアセンター |
Research Abstract |
ます、ボランティア・コーディネーターの置かれている実状を把握するために、近畿二府四県の市区町村社会福祉協議会等に勤務するボランティア・コーディネーターを対象に郵送によるアンケート調査を実施し、190件の有効回答を得た。 調査結果から得られたことは、4年前の調査時に比べて正職員化が進んだもののコーディネーター業務に専任できているのは4割にも満たず、したがって中心的役割である|個別のニーズとボランティアの調整」を行っていねものは約5割しかないという、コーディネート活動の実態の貧弱さであった。 さらに、その養成・研修体制としては、新任時の研修や引き継ぎが全くなかったものが約15%もあり、定例のスーパーバイズ態勢がある機関は2割にすぎないことがわかった。 次に、市区町村のボランティア・コーディネーターの養成講座や研修を実施している都道府県社会福祉協議会のヒアリングを行った結果、その内容は、ボランティアメンバーも含めた一回限りの概論講義で終わっているところがほとんどであることがわかった。 これらのことから、今後ボランティア・コーディネーターの養成・研修プログラムを考える際には、A.「ボランティア」向けのものと「専門スタッフ」向けのものとを分けて立案する必要があること。B.「専門スタッフ」向け講座には理論編だけでなく、演習形式を用いた具体的な方法・技術研修が求められること。C.コーディネーターに就任する前の経験や知識にかなりの差があるため、段階別の研修プログラムを組むことが現実的であること、等を確認することができた。また、全体を通じて、コーディネーターが所属するボランティアセンターのあり方自体が、大きな影響を及ぼしていることがわかったため、今後、研修のあり方と平行して研究課題としたい。
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