1994 Fiscal Year Annual Research Report
スピンコーティングの膜形成過程の可視化-3次元ホログラフ法による膜表面形状測定
Project/Area Number |
06750213
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Research Institution | University of the Ryukyus |
Principal Investigator |
大 明 琉球大学, 工学部, 助手 (80244292)
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Keywords | 液膜 / 回転円盤 / スピンコーティング / 伝熱 |
Research Abstract |
液体の薄膜を形成するスピンコータ装置及び実時ホログラフィク干渉法による測定光学系を図1のように組み立てた。薄膜形成の過程を瞬間的、3次元的に撮影した。 1)薄液膜形成装置及び周辺装置 薄液膜形成装置はスピンコータ(図1)、軸受用空気供給系、制御系からなる。液体をスピンコータにある直径100mmの回転円盤(最大回転数3000rpm)に滴下すると液体は遠心力によりひろがり、厚さμmオーダの薄液膜が形成される。 2)測定原理 図1にスピンコータと測定光学系を示している。He-Neレーザより発生したレーザビームがミラーで反射され、凹凸レンズによって拡大されて薄膜に照射する。照射光は薄膜表面及び円盤表面にそれぞれ反射され干渉しあう。薄液膜表面の円盤からの高さが均一であれば間隔の等しい、同心円の干渉縞となる。その表面に微少に高さの差があったら干渉縞の間隔及び形が違ってくる。従って、干渉縞から薄液膜表面形状が分かる。干渉縞は凸レンズを通してカメラに記録される。 3)実験結果 実験条件は以下のとおりである。 液体:水;円盤回転速度:1000rpm;カメラのシャッタ:1/800秒;円盤:ガラス。 図2には上記の条件で水滴を滴下した後すぐ(約0.1秒)撮影した干渉縞を示す。干渉縞が四角形となり、四角の各角より盤縁まで放射状に伸びる。干渉縞の中心部は白くて縞が見あたらない。この干渉縞より液膜の高さ分布を解析することによって液膜の形成過程が分かる。 4)今後の課題 液膜表面形状を求めるため干渉縞を解析する。液体を滴下した後1秒ごとに干渉縞を撮影し液膜の形成過程を調べる。
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