1994 Fiscal Year Annual Research Report
シリカゲル/硫酸触媒を用いた環状アセタール類の高重合体合成
Project/Area Number |
06750901
|
Research Institution | Yamagata University |
Principal Investigator |
杉山 順一 山形大学, 工学部, 助手 (10235905)
|
Keywords | 4-メチレン-1,3-ジオキソラン / 環状アセタール / カチオン重合 / 開環重合 / 高重合体 / シリカゲル / 分解性ポリマー |
Research Abstract |
本研究では、本研究者が見いだしたシリカゲル/硫酸触媒触媒を用いて4-メチレン-1,3-ジオキソラン類のカチオン重合を検討した。結果を以下に記す。 1.本触媒は4-メチレン-2-フェニル-2-スチリル-1,3-ジオキソランを重合させ、高分子量のポリマーを与えることを見いだした。、またこの触媒は、トリフルオロ酢酸やボロントリフルオリドエーテル錯体などの汎用カチオン触媒ではポリマーを与えることのできない2-メチル-4-メチレン-2-フェニル-1,3-ジオキソランを重合したため、環状アセタール類の重合に有用な触媒であることが判明した。 2.本触媒と汎用触媒との比較により、4-メチレン-1,3-ジオキソラン類のカチオン重合に関する反応機構を確立した。それによりモノマーの反応性は立体障害に影響を受けることが示された。 3.4-メチレン-2-フェニル-2-スチリル-1,3-ジオキソランから得られたポリマーは加水分解性を持ち、主鎖分解性ポリマーであることが示された。 4.この触媒は汎用モノマー単独を重合する能力を持たないが、4-メチレン-1,3-ジオキソラン類/ビニルエーテル類の共重合体を与えることが示された。
|