1994 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
06770121
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
太田 玉紀 新潟大学, 医学部, 助手 (60260543)
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Keywords | 粘膜脱症候群 / 線維筋症 / 消化管 |
Research Abstract |
これまで、直腸粘膜について、粘膜脱症候群における組織学的特徴とくに線維筋症の粘膜内分布を検討してきた。今日は、胃幽内輪部にもしばしば認められる。線維筋組織の増加をはじめ、同部の組織学的検討を行った。 対象は、外科的切除胃10例(コントロールとして用いた、胃癌で手術された症例の、肉眼的非病変と思われる肛門側断端切片.)およびおよび、内視鏡的胃生検された40例(幽門輪部23例と前庭部コントロール17例)で、内視鏡的には炎症、びらん等の所見を認めたものであった。 1.切除胃における幽門前庭部の組織所見 毛細血管のうっ血拡張は80%(8/10)にみられ、先の粘膜内分布は、深層1/3 37.5%(3/8)、表層1/22深層1/3 25.0%(2/8)、中層1/3深層1/312.5%(1/8),表層1/3-中層1/3 12.5%(1/8),表層1/3のみ12.5%(1/8)であった。線維筋組織の増加は80%(8/10)にみられ、その粘膜内分布は、深層1/3 50%(4/8)、中層1/3〜深層1/3 25%(2/8),全層にわたるもの25%(2/8)であった。 2.生検例における幽門、前庭部の組織所見( P:幽門輪部の略、A:前庭部の略). 毛細血管のうっ血拡張は、P:全例、A:41.2%(9/17)にみられ、その分布は、深層1/3P:4.4%(1/23)、A:0%表層1/3と深層1/3P:8.7%(2/23)、A:28.6%(2/7)、中層1/3〜深層1/3P:8.7%(2/23)、A:0%、表層1/3〜中層1/3P:39.1%(9/21)、A:42.8%(2/7)、表層1/3P:39.1%(9/23)、A:28.6%(2/7)であった。 線維筋症は、P65.2%(15/23)A:41.2%(7/17)にみられ、その分布は、深層1/3P:0%、A:85.7%(6/7)、中層1/3〜深層1/3P:40%(6/15)、A:0%、全層にわたるものP:26.7%(4/15)、A:14.3%(1/7)表層1/3P:33.3%(5/15)、A:0%であった。
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