1994 Fiscal Year Annual Research Report
IMP肺シンチグラムを用いたBPDの肺間質障害の半定量的評価法の確立
Project/Area Number |
06770589
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Research Institution | Kitasato University |
Principal Investigator |
関根 徹 北里大学, 医学部, 助手 (50196961)
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Keywords | I-123 IMP / 肺シンチグラム / BPD |
Research Abstract |
IMP肺シンチグラムをのべ7人のBPD患児に施行した。各症例で、ほぼ同時期にXe局所肺機能検査とMAA肺血流シンチグラムを施行して、比較検討した。 1.IMP肺シンチグラムの初回循環像(first pass image)は、肺血流動態を反映していると考えられているMAA肺血流シンチグラムの所見との間に差異が認められたが、RI形態の相違によると考えられた。 2.IMP肺シンチグラムの静態像とTime Activity Curveにより、肺毛細血管障害を評価して、肺間質障害を半定量的に推定することが目的のひとつであったが、症例数が少なく、この目的は達成し得なかった。しかも胸部単純X線写真上の異常所見が残存している症例ばかりであったため、呼吸障害も依然認められており、詳細な評価が行えなかった。しかし、呼吸障害の程度、換気・血流障害の程度、形態的異常の程度を比較検討し、本法の肺間質障害の評価の有用性について確信した。 3.同一症例においてIMP肺シンチグラムを経時的に2回施行して経過観察を行った。検査所見も、呼吸障害の程度も明かな変化は認めなかった。更なる経時的経過観察の必要を感じた。 症例数が少なかったために、当初の目的は達成しきれなかったが、本法によるBPDの肺間質障害の評価が有用であることが示唆された。以上の結果は第97回日本小児科学会学術集会、第98回日本小児呼吸器疾患学会、6th World Congress of the Eorld Federation of Nucler Medicine & Biologyにおいて、報告した。
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