1994 Fiscal Year Annual Research Report
温度感応性高分子化合物を用いたマイクロカプセル化ラ氏島のマウス間同種移植
Project/Area Number |
06770940
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Research Institution | St. Marianna University School of Medicine |
Principal Investigator |
清水 眞一 聖マリアンナ医科大学, 医学部, 助手 (10206196)
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Research Abstract |
温度感応性高分子化合物,PNIPAAm(poly-N-isopropylacrilamide)を用いて、含水率85.0,92.5%のゲル状マイクロカプセル化マウスラ氏島(MI)を作製し、その機能を検討した。(第30回日本移植学会総会において発表) 1)MCのインスリン分泌能:42日間培養では、培養液RPM1-1640のglucose濃度(200,300mg/dl)やゲルの濃度によらずラ氏島単純培養と同様に良好であった。培養液中において、ゲルがラ氏島維持に必要な物質に高透過性を持つことが示された。 2)Recipientの随時血糖値からみたIM移植の効果:92.5%ゲルを用いた、STZ誘発糖尿病マウス(350mg/dl<)へのMI同系腹腔内移植では、9-14日で移植前の高血糖値となった。MI同種移植では、非MI移植に比し生着延長効果を認めた(同種移植における免疫隔離効果)が同系移植と同様に、9-14日で高血糖値となった。 3)ラ氏島を含まないマイクロカプセルのみを移植し組織学的検索を行うと、移植後9-17日でカプセルが消失した。原因として生体内環境でのカプセルの脱水や、カプセルの異物性(生体適合性の問題)の関与が推定された。
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