1994 Fiscal Year Annual Research Report
重症感染症における免疫能低下に対するLAK細胞療法の効果の検討
Project/Area Number |
06770943
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Research Institution | Kansai Medical University |
Principal Investigator |
野津 史博 関西医科大学, 医学部, 助手 (10237852)
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Keywords | 重症感染症 / LAK細胞 / Thy1,2 / ICAM-1 |
Research Abstract |
重症感染証における免疫能低下に対するLAK療法の有用性に関して検討した。 結果 1)LAK細胞の誘導は雄性C3H-Hejマウスの脾臓を摘出し、その後、脾臓遊離細胞を作成する。5×10^4/mlの遊離細胞に対してIL-2 200U/mlを含む培地にて72時間培養し、LAK細胞を誘導した。 2)重症感染症は5×10^5の緑膿菌を腹腔内投与して作成した。対象としては生食を投与した。 3)感染症後の生存率はLAK細胞2×10^5を併用した群において有意に生存率の延長を認めた。 4)総白血球数およびリンパ球数の上昇はLAK投与群において有意に抑制されていた。 5)リンパ球のThy1、2はLAK投与により有意に増加し、L3/T4は有意に抑制されていた。なおLy5,Ly2,PK136には有意差を認めなかった。 6)ICAM-1はLAKを投与しない群においてより誘導されていた。 7)IL-1aおよびIL-6はLAK投与により有意に抑制された。 結論 LAK療法はマウス重症感染症における免疫能低下を抑制するとともに、免疫能の低下を抑制することによりその生存率を改善した。
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