1994 Fiscal Year Annual Research Report
血管内皮細胞由来血管拡張因子(EDRF)による肺循環の制御に対する麻酔薬の影響
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06771196
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
西脇 公俊 名古屋大学, 医学部, 助手 (10189326)
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Keywords | 静脈麻酔薬 / ペントバルビタール / 内皮細胞依存性血管拡張因子 / EDRF / nitric oxide(NO) / アセチルコリン / SIN-1 / 内皮細胞依存性血管拡張剤 |
Research Abstract |
血管内皮細胞依存性血管拡張因子(EDRF)による肺循環の制御が、静脈麻酔薬によってどのような影響を受けるかを明かにするため実験を行った。 フィラリア無感染の雑種成犬を用い、麻酔下に大動脈・肺動脈・右・左心房に圧測定用カテーテルを、左肺動脈に電磁血流計プローベを、右肺動脈にオクルーダーを装着し、手術後2週間以後、右側臥位で各血流・血圧測定中、オクルーダーにて肺血流を左肺にシフトさせ(〜1分)左肺における圧-流量関係を測定し、肺血管抵抗を評価した。意識下と麻酔下(ペントバルビタール静注後)の2条件下で、 (1)薬剤投与前(麻酔下の条件では、麻酔前後にて測定)、 (2)前収縮としてU46619(thromboxane analog)持続静注開始後、 (3)内皮細胞依存性血管拡張剤(アセチルコリン:0.01〜10μg/kg/min)投与中、または内皮細胞非依存性血管拡張剤(SIN-1:1〜20μg/kg/min)投与中において測定した。 各薬剤の血管拡張作用は、覚醒時と比較して麻酔下では、以下のようになった。 アセチルコリン:拡張作用の減弱が有意に見られた。特に0.01と0.1μg/kg/minの低容量では、驚くべきことに覚醒時とは反対に血管収縮作用が見られた。SIN-1:拡張作用に有意な差は見られていないが、例数がまだ少ないのではっきりした結論は出せない。以上の結果より、静脈麻酔薬ペントバルビタールは、内皮細胞依存性血管拡張剤の作用を減弱させる傾向が見られた。慢性実験のため、途中で脱落する例数が予想より多く、今回の期間では統計処理の対象となる例数が6と少なかったため、アセチルコリンのプロトコールでしか有意差が出なかった。アセチルコリンに関する結果は現在学会発表準備中である。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] Kimitoshi Nishiwaki: "Abnormal responses to pulmonary vasodilators in conscious dogs after left lung autotransplantation." Am.J.Physiol.264. H917-H925 (1993)
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[Publications] Kimitoshi Nishiwaki: "Pulmonary vascular β-adrenoreceptor activity in conscious dogs after left lung autotransplantation." J.Appl.Physiol.75(1). 256-263 (1993)
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[Publications] Kimitoshi Nishiwaki: "Pulmonary vascular α1-adrenoreceptor activity inconscious dogs after left lung autotransplantation." J.Appl.Physiol.74(2). 733-741 (1993)
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[Publications] 西脇公俊: "急性呼吸不全-最近の進歩-神経原性肺水腫" 集中治療. 5(10). 985-991 (1993)
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[Publications] Kimitoshi Nishiwaki: "Effects of Vasodilators on fibrin-induced pulmonary edema,so-called neurogenic pulmonary edema,in the rat." J.Anesthesia. 8. 208-212 (1994)
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[Publications] 西脇公俊: "意識下成犬における自家移植肺の内皮細胞依存性・非依存性血管拡張薬に対する反応性" 麻酔. 42(10). S635 (1993)