1994 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
06771458
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Research Institution | Nippon Medical School |
Principal Investigator |
黒崎 貞行 日本医科大学, 医学部, 助手 (40246955)
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Keywords | 前庭眼反射 / 外側半規管 / コンピュータ / 画像認識 / 回転刺激 |
Research Abstract |
ヒト外側半規管から発現する眼球運動を三次元解析し、ヒト外側半規管の前庭眼反射の正確な分析を行うことを目的とした。被験者を回転椅子(一方向回転、振子様回転が可能)に座らせ、頭位が外耳道-眼角線に対し何度の角度になるかを正確に規定できる装置に頭部を固定する。この頭部固定装置は、新規設備として発注購入した。固定装置によって、被験者の頭部を外耳道-眼角線が水平になる頭位から前後に10度づつ傾斜させ、その時の眼球運動を暗所開眼下で、赤外線CCDカメラを通してビデオ録画した。今回、実際に用いた回転刺激は振子様回転刺激で、刺激周波数は0.5Hzとした。このようにしてビデオ録画された1画面1画面(30画面/秒)を、われわれの施設で開発したコンピュータ画像認識技術を用いて解析した。すなわち、瞳孔の二値化処理で得られた瞳孔中心の位置の移動から水平および垂直運動を分析した。同時に、その瞳孔中心とやはり二値化処理によって得られた特定の虹彩紋理の中心をなす角度から回施運動を導きだした。このようにして、外側半規管由来の前庭眼反射の眼球運動三次元解析を行った。その結果、外側半規管由来の前庭眼反射は、おおむね外側半規管が地軸に対して水平になる時に最も回施成分が少なく、水平成分の眼球速度が最大になることが分かった。しかし、その頭位の地軸に対する角度は被験者によって多少ばらつきがあり、頭部固定の正確さが問題か、半規管の機能的面に個人差があるのか現在検討を続けている。
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