1994 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
06771874
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Research Institution | Tsurumi University |
Principal Investigator |
志和 誠俊 鶴見大学, 歯学部, 助手 (30187554)
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Keywords | 義歯装着者 / 加速度センサー / 維持・安定 |
Research Abstract |
義歯の動揺を加速度センサーを用いて客観的に評価する目的で実験を行った. 現在までに行った実験内容および結果の要旨を以下に示す. 1.実験的に早期接触の付与ならびに粘膜面を不適合にさせた場合,義歯の振動がどのように変化するかを基礎的,臨床的に検討した. その結果,咬合の不調和や粘膜面が不適合な義歯では異常を付与していないものに比べ,義歯の振動持続時間が延長し,その波形も複数のピークを有し,より複雑なものとなった. また,タッピングを強く早くリズミカルに行うとほぼ同程度の衝撃が発現し,義歯の振動波形の観察に有効であることが確認できた. 2.リモールディングによる機能的筋圧面形態の付与が義歯の振動現象にどのような影響を及ぼすかを検討する目的で,顎堤形態が不良で義歯の維持安定が得られない上顎全部床義歯装着者1名に対し,機能的筋圧面形態を付与したものと通常のものの二通りについてタッピング時における義歯の振動を観察した. その結果,機能的筋圧面形態の付与により,義歯の振動波形は一つのピークを有する単純な波形となった.かつ持続時間も短縮することが確認でき,このことからリモールディングによる機能的筋圧面形態の付与が義歯の維持安定の向上に有効であることが示唆された.
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