1994 Fiscal Year Annual Research Report
ヒートショック法を応用したチタン専用埋没材に関する研究
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06771881
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Research Institution | Matsumoto Dental University |
Principal Investigator |
米田 隆紀 松本歯科大学, 歯学部, 助手 (20257512)
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Keywords | チタン / 埋没材 / ヒートショック |
Research Abstract |
1)目的 チタンはその有用性から歯科での応用が試みられている。現在ではチタン溶湯と鋳型材との反応が問題視され、鋳造システムの中では反応を抑えるために鋳型温度を室温に設定しているシステムも見受けられる。この様な方法を応用した場合、実際に鋳造が完了するまでの時間が非常に長くなることが懸念される。そこで、ヒートショック法を応用することによりチタン鋳造の効率向上を目的として以下の実験を行い検討した。 (実験1)ADAの金型を使用し、5種類のチタン専用埋没材を用いてヒートショック法にて焼却後、圧縮試験を行った。 (実験2)メーカー指定およびヒートショック法により焼却、鋳造を行い、それぞれの鋳造体のX線マイクロアナライザーによる面分析を行った。 2)結果 (実験1)T-INVEST C&B TITAVEST CBにおいては、焼却時にクラックが入り圧縮試験が不可能であった。TITAVEST PSは比較対象として用いたリン酸塩系埋没材セラベストクィックとほぼ同様な値を示し、またTITA CROWNはセラベストクィックより高い値を示した。 (実験2)EPMA分析により、TITAVEST PS、TITA CROWNともにメーカー指定の焼却条件で焼却鋳造を行った場合とヒートショック法を応用し鋳造した場合では、差は認められなっかた。 以上のようにチタン鋳造においてもヒートショック法を応用し鋳造が行えることが判明した。今後は、鋳造体の適合性や機械的強度などの理工学的性質、臨床応用について継続していく必要があると思われる。
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