1994 Fiscal Year Annual Research Report
40歳以降の日常生活状況が老年期の口腔状況に及ぼす影響についての調査研究
Project/Area Number |
06772043
|
Research Institution | The Nippon Dental University |
Principal Investigator |
前田 智男 日本歯科大学, 新潟歯学部, 講師 (50199626)
|
Keywords | 高齢者 / 現在歯数 / 要補綴歯数 / CPITN最大値 / 歯科保健行動 / 日常生活状況 / 歯科治療経験 |
Research Abstract |
生涯を通じた歯の機能の保持についての対策が重要な今日,40歳以降の日常生活及び歯科保健行動が,高齢者の口腔状況にどのような影響を及ぼすかについて調査研究を行った。調査研究は,新潟県内及び東京都内の60歳以上の老人301名を対象として,現時点での口腔診査ならびに40歳以降の歯科治療経験及び日常生活状況,歯科保健行動について面接調査により行った。その結果は,以下のようである。 1.現在歯数は,男性13.1本,女性11.1本であった。また,要補綴歯数は,男性1.4本,女性1.5本であった。 2.口腔状況と口腔清掃状況,食生活状況との関連について現状を比較した。口腔清掃状況は,現在歯数が少ない者より多い者で,男女ともに良好であったが,要補綴歯数が,多い者と少ない者とでは,男女ともに差がみられなかった。また,CPITN最大値が高い者より低い者で,女性では良好であったが男性では差がみられなかった。食生活状況は,現在歯数が少ない者より多い者で,なんでもかめる者が男女とも多かった。要補綴歯数が多い者より少ない者で,なんでもかめる者が多かった。また,CPITN最大値が高い者より低い者で,なんでもかめる者が男女とも多かった。 3.歯科治療経験と口腔清掃状況,食生活状況とについて40歳以降の状況を比較した。口腔清掃状況は,現在歯数の多少により男女とも50歳前半までは差がみられなかったが,その後においては現在歯数の多い者で良好であった。また,食生活状況は,現在歯数の多少により男女とも60歳前半までは差がみられなかったが,その後においては現在歯数の多い者でよくかめる者が多かった。
|