1994 Fiscal Year Annual Research Report
対話型操作によりオブジェクト・プログラムを最適化する手法の研究
Project/Area Number |
06780271
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Research Institution | Hiroshima City University |
Principal Investigator |
弘中 哲夫 広島市立大学, 情報科学部, 助教授 (10253486)
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Keywords | アーキテクチャ / 評価手法 / モデリング / オブジェクト・コード / 最適化手法 / スケジューリング / ワークベンチ / ソフトウェア・パイプライング |
Research Abstract |
本年度は,計画した4つのテーマ,(a)プロセッサ・アーキテクチャのモデリング手法の研究,(b)最適化手法の基本アルゴリズムの研究,(c)最適化されたオブジェクト・プログラムの評価手法の研究,(d)ユーザ・インタフェースの研究の内,本年度は(a),(b)を中心に研究を行った.特に(a)に関しては従来型のプロセッサ・アーキテクチャのみでなく,九州大学の村上らにより提案された新しいプロセッサ・アーキテクチャであるハイパースカラ・プロセッサ・アーキテクチャなどに関してもモデリング手法の検討を行った.また,同時にモデリングされた各アーキテクチャをデータ・ベース上に登録する手法に関して検討を行った また,(b)の最適化手法の基本アルゴリズムの研究に関しては,Livermore Fortran Kernelsに対して実際にいくつかのリスト・スケジューリング手法,および,ソフトウェア・パイプライニング手法を適用し,それぞれの手法に関して存在する複数の手法の違いに関して評価を行った.また,これらの最適化手法のインプリメントを実際に行った.そして,その過程でステージ・バランシング(Stage Balancing)と呼ぶ独自のソフトウェア・パイプライニング・アルゴリズムを考案した.ステージ・バランシングは適時に変数のコピーを行い,依存関係を解決することにより不必要にソフトウェア・パイプライニングのステージ段数が深なるのを防ぐアルゴリズムである.本手法により,よりコンパクトなコード・サイズでのソフトウェア・パイプライニングが可能となる. (c)に関しては,ハイパースカラ・プロセッサ,ス-パスカラ・プロセッサやベクトル・プロセッサなどのアーキテクチャの評価を実際に行い,評価法の検討を行った.なお,(d)に関して各項目の検討が終了次第、今後順次構築して幾予定である。
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