1994 Fiscal Year Annual Research Report
アタカマイトに侵されたコインの保存処理方法の確立とその評価法
Project/Area Number |
06801048
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Research Institution | Showa Women's University |
Principal Investigator |
武田 昭子 昭和女子大学, 文学部, 講師 (50124326)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
福島 正子 昭和女子大学, 生活科学部, 講師 (00119314)
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Keywords | ブロンズ病 / イスラムコイン / 錆 / クリーニング / キレート剤 / 簡易評価法 / 保存処理 / 脱塩効果 |
Research Abstract |
現地で、表面の錆の様子が違うコインを30点選び、錆の観察、分類を綿密に行った。その結果本遺跡の錆の生成パターンが大体つかめた。錆の色による分類からみると以下のようになる。 地金→黒色→茶褐色・黄褐色・赤褐色→濃緑→わさび色→白緑 →コバルト→水色→濃緑→わさび色→白緑 この錆の色を指標にして、錆の除去を行った。なお地金内部の錆の生成については、断面から推察していくことになるが、サンプル数が少ないため、今夏の調査を待ちたい。 上記30点のコインについては、錆を除去しながら、C1濃度を測定し、錆の状態によりC1濃度がどのくらい変化するか計測した。その結果は、濃緑でダンゴ状に発達した錆が一番濃度が高かった。 錆は日本にもち帰り分析したが、錆の色による成分の違いはあまり見られなかったが、今夏の調査でもサンプリングを重ね分析をしていく方針である。 クリーニング方法の確立では、タフピッチ銅を試験板に使い、2種類のキレート剤にパーセントを変え浸漬し、減量の度合から、母材に与える影響を見る実験を行っている。その結果から、薬剤とその濃度を選択していきたい。 処理方法の評価としては、簡易メータを持参して計測したが、もち帰って精査してみても、そう違った値ではなかった。今夏も同様に計測し、より確かで簡単な方法を確立したい。
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