1994 Fiscal Year Annual Research Report
関数空間上の作用関数によるFourier multiplierの研究
Project/Area Number |
06804010
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Research Institution | Tokyo Medical University |
Principal Investigator |
羽鳥 理 東京医科大学, 医学部, 助教授 (70156363)
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Keywords | multiplier / locallycompact abelian group / regular Banach algebra / decomposable operator / natural spectrum |
Research Abstract |
局所コンパクトHausdorff空間上Yで定義され無限遠点で0になる複素数値連続関数からなる可換Banach環Bについて、その最大正則部分環RegB、対応する積作用素がdecomposableであるような関数全体からなる部分環DecB、自然なスペクトルをもつ関数全体の集合Ns(B)の関係を考察した。特に、RegBがY上の複素数値連続関数全体C_0(Y)の中で稠密の場合には、RegB=DecBでこれらはNs(B)の中の和に関して閉じた集合族の中でで極大であることを示した。一般にはNs(B)は和に関して閉じているとは限らないから、この結果はある意味で最良のものと見ることが出来る。さらに、Yがscatteredの場合はRegB=DecB=Ns(B)であることも示した。 以上の結果をFourier multiplierの環の場合に応用することを考えた。Gを局所コンパクトabel群とし、1<p<∞とする。C_0M_pでL^pmultiplierでそのFouriere変換がGの双対群G^^<^>で連続で無限遠点で0になるもの全体を表す。C_0Mp_pのFourier変換がC_0(G^^<^>)の部分環で、その最大正則部分環がC_0(G^^<^>)で稠密であることから上の結果を適用することができ、RegC_0M_p=DecC_0M_pでこれらがNs(C_0M_p)で極大であることがわかった。また、Gがコンパクトの場合にはRegC_0M_p=DecC_0M_p=Ns(C_0M_p)であることもわかるが、これはすでに知られた結果である。 また、最初の結果の別の応用として、Hardy空間のmultiplierのスペクトルについても2、3の結果が得られた。たとえばTを単位円周とし1<p<∞のときH^1-H_pmultiplierで無限遠点で0になるもの全体C_0M(H^1,H^p)についても、RegC_0M(H^1,H^p)=DecC_0M(H^1,H^p)=Ns(C_0M(H^1,H^p)が成立することがわかった。
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