1995 Fiscal Year Annual Research Report
希土類-鉄金属間化合物の鉄副格子の磁気異方性についての研究
Project/Area Number |
06805003
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Research Institution | EHIME UNIVERSITY |
Principal Investigator |
神森 達雄 愛媛大学, 理学部, 助教授 (40136304)
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Keywords | 磁性 / 金属間化合物 / 鉄副格子 / キュリー温度 / 磁気異方性 / 優先サイト置換 |
Research Abstract |
希土類2:鉄17金属間化合物の鉄副格子の磁性を調べるために希土類に非磁性のイットリウム(Y)を選び、鉄の一部を非磁性の元素で置換を行った。昨年報告した硅素(Si)、アルミニウム(Al)、ガリウム(Ga)の置換は化合物中でランダムに起こるのではなくはっきりとした優先サイト置換があることがメスバウァースペクトルの解析から判明した。この優先サイト置換とキュリー点の振る舞いが密接に係わっていることが明かになった。この結果について現在投稿中。 上記3元素以外の元素の亜鉛(Zn)、ゲルマニウム(Ge)、インジウム(In)、錫(Sn)、タリウム(T1)について調べたが新たな安定な置換元素は発見できなかった。しかし、Yの一部をジルコニウム(Zr)、ハフニウム(Hf)で置換することによって化合物の格子定数を変化させることに成功した。この成功は上述の化合物中の置換元素の優先サイト置換の効果と鉄-鉄間距離の変化による効果とを分離することを可能にした。 結晶磁気異方性についてはY_2Fe_<17>の応用上不適当とされる磁化困難軸の性質を磁化容易軸に変えることはできなかったが、磁化困難軸の性質はAl,Si,Gaいずれの置換によっても弱まることが判明した。なお研究発表の第一著者は博士過程の学生。
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Research Products
(1 results)