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1994 Fiscal Year Annual Research Report

尿路悪性腫瘍組織内および周囲微量元素の分布と腫瘍の進展に関する研究

Research Project

Project/Area Number 06807125
Research InstitutionUniversity of Tsukuba

Principal Investigator

内田 克紀  筑波大学, 臨床医学系, 講師 (20223555)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 下篠 信弘  筑波大学, 社会医学系, 教授 (00080622)
赤座 英之  筑波大学, 臨床医学系, 助教授 (70010486)
小磯 謙吉  筑波大学, 臨床医学系, 教授 (20010192)
Keywords前立腺癌 / 微量元素 / 亜鉛 / 銅 / 前立腺肥大症 / 放射光
Research Abstract

前立腺組織は体内においてZn,Cuなどの微量元素(trace elements;TE)が最く分布している臓器であるが、その生物学的機能の詳細については不明である。一方、一般に悪性腫瘍患者では組織内微量元素とその腫瘍との間には密接な関係があると言われており、前立腺疾患においてもZnの組織内濃度は肥大症>正常>癌とされているがその局在に関する詳細は不明である。そこで、新しい手法を用いて種々の前立腺疾患における内因性微量元素の組織内2次元分布を表わし、その病理組織像と比較し各疾患における微量元素の意義を検討した。[方法]ホルマリン固定された前立腺組織を尿道と垂直に4-5mmの厚さで切り出した後パラフィンを包埋し、さらに2mm厚に細切断した標本を用いて非破壊放射光蛍光エックス腺分析(高エネルギー物理学研究所の蛍光エックス線分析システム)による微量元素濃度の2次元イメージングを行った。また、測定で用いたパラフィンブロックから得られた連続切片を用いてHE染色組織標本を作成し、得られた2次元イメージング像と比較検討した。[結果](1)非破壊放射光蛍光X線分析法により各種前立腺病変における微量元素(Zn,Cu)の2次元イメージングにより、従来行なわれている内因性微量元素の検出法である、AAS法やICP法では検討できなかった微量元素の2次元解析が可能であり、組織を破壊せずに複数の微量元素の局在および相対濃度を知ることが可能であった。(2)前立腺肥大組織ではZn、Cuとも大きな肥大結節およびその中の分泌物に多く集積していた。(3)前立腺癌では従来よりZn、Cuとも濃度が低いとされているが、限局した高分化の癌病巣においては周囲の前立腺組織よりも有意に高濃度に集積していた。低分化癌およびホルモン療法後の癌組織ではいずれの金属も分布濃度が低い傾向が認められた。(4)肥大結節、癌部位での微量元素の分布の違いから、これらの疾患と亜鉛、銅などとの関連性が示唆された。

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Published: 1996-04-08   Modified: 2016-04-21  

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