1995 Fiscal Year Annual Research Report
大学入試センター「外国語(英語)」試験での聴解問題導入に向けての実地調査
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06808024
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Research Institution | SHIZUOKA UNIVERSITY |
Principal Investigator |
諏訪部 真 静岡大学, 教育学部, 教授 (10043019)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
白畑 知彦 静岡大学, 教育学部, 助教授 (50206299)
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Keywords | リスニング・テスト / 大学入試センター試験 / 英語リスニング・テスト / リスニング・テストの問題点 |
Research Abstract |
すでに両名は大学入試センターのスタッフと共同で、静岡大学で、大学生・院生を対象に、音源1 の普通の録音機による、リスニングテストを実施し、座席位置による聴こえ度、成績の差、雑音の影 響、英語話者による差、試験問題のレベルの問題等々に興味ある結果を得ている。 本年はさらに白畑により、入試に使用される比較的大きい教室で、高校生により近い大学1年生を対象に、実験1、「スピーカーからの距離とリスニング試験の成績との関係」について(1)座席の前、中、後および音量によって成績に有為差が生じるか (2)座席位置による差が生じるかどうかを調査した。実験IIでは、「問題文の繰り返し回数により、受験者の正解度に差が生じるか」を調べた。両実験共に結果の統計的処理の他に受験者にアンケートを試み、受験者の心理面からもそれぞれ興味ある結果が得られ、一部は第21回全国英語教育学会浦安大会(1995年8月)に発表されている。また、実際のリスニングテストを数多く作成し、どのようなものが大学入試のリスニングテストに可能かどうかを討議した。 本年は「大学入試センター外国語リスニング・テスト調査検討委員会」が平成11年度に向けて外国語リスニング・テストの実施が技術的に可能か結論を出す年度である。特に50万の英語受験生の試験を公平にかつ一斉に、多様な試験会場でどのように行うかは、大きな問題である。また英語の問題はどのようなものにするか。これらを考慮しつつ平成7年9月静岡大学、東京大学(駒場)他2大学で、各100名の学生を対象に実際に英語のテストを試みた。3種の英語問題の作成、英米人による録音、さらにCDにし、(1)大教室、小教室で、(2)スピーカーで一斉に聞かせる、各自がCDプレーヤーを操作してイヤホーンを通して聞くという方法で行った。諏訪部は委員会の委員であり、英語問題作成の責任者でもあったが、この調査に両人の今までの研究・実験の結果は反映されたと考えられる。なお公表に差し支えないものは報告する。
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