1994 Fiscal Year Annual Research Report
BCG-Cytokine fusion Proteinによる膀胱癌治療
Project/Area Number |
06857109
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Research Institution | Nippon Medical School |
Principal Investigator |
沖 守 日本医科大学, 医学部, 講師 (20194467)
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Research Abstract |
本研究課題におけるin vivoの抗腫瘍効果判定系として、我々はFisher344ラットを用い、発癌物質であるN-butyl-N-(4-hydroxybutyl)nitrosamineを飲水中に混ずることで、ほぼ100%のラットにおける膀胱腫瘍の発癌に成功した。一連の実験に用いるBCGとして、比較的入手の容易な東京株を用い(日本BCG製造)、実験に必要な量まで増菌を行った。次に本研究課題において購入した超音波ホモジナイザー(US-150T型)を用いて増菌したBCGをsonicationし、電気泳動にて検討を行った。この段階において、sonicationを行う際の使用するBCGの菌量、sonicationの条件(超音波処理の時間、超音波の強度等)について、基礎的データを収集した。電気泳動の結果より、sonicationにて得られるBCG fragmentの分子量を検討し、すでに報告されているパスツール株などをsonicationして得らたデータなどとの比較検討を行い、これらの株と東京株において大きな差異のないことを確認した。次に電気泳動により得られた各バンドを切り出し、各々に含まれるBCG由来の蛋白の濃度を定量、ロードしたBCGの量と比較し、高い回収率を得た。現在、これら各バンドより抽出した蛋白を抗原とし、ヒト末梢血リンパ球を用い、トリチウムチミジンの取り込みを指標としたproliferation assayを行い、電気泳動より得られた各分画の抗原性に関して検討を行い、最も抗原性が高いと思われる分画を同定中である。
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