2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
06F06019
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
渡辺 浩 The University of Tokyo, 大学院・法学政治学研究科, 教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
ZHANG Yunqi 東京大学, 大学院・法学政治学研究科, 外国人特別研究員
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Keywords | 明治前期 / 「憲法」 / 「国体」 / 憲法構想 / 民選議院論争 / 人権論争 / 主権論争 / 『訳書彙編』 |
Research Abstract |
2006年9月から本研究を開始し、史料の収集を実行しながら、幕末から明治憲法成立に至るまでの立憲思想をめぐって、「憲法」(constitution)と「国体」(クニガラ)という二つの重要な概念を中心にして、その発生、歴史的変遷およびその具体的な内容を考察してきた。そして戦前と戦後の日本に於ける明治前期立憲思想の先行研究を考察・検討した一方、明治前期における代表的な憲法構想をも考察・分析した。 本年度(今年4月から8月末までの間)では、上述の仕事に基づいて明治前期の立憲思想と憲法構想に対する考察・研究の結果を総括して、この時期における民選議院論争・人権論争・主権論争に対する再検討を通して、明治前期の立憲思想と憲法構想の主要な内容とその特質をさらに分析した。研究成果をとりまとめて、「幕末明治初期における「憲法」と「国体」」(北京大学日本学研究センター『日本学』北京:世界知識出版社2008年4月)を発表した。そして、清末中国留日学生が創刊した『訳書彙編』(後に『政法学報』と改称)の編集意図と刊行内容の時代背景と思想傾向を探索し、訳書彙編社社員とその周辺の日本友人および明治政法学界との関係を考察し、「東アジア文化交流--人物往来」国際シンポジウム(浙江工商大学日本文化研究所・関西大学アジア文化交流研究センター共催2008年7月25-28日)に出席し、「『訳書彙編』と清末留日学生」というテーマで学会報告を行った。
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Research Products
(2 results)