2006 Fiscal Year Annual Research Report
曲面に付随する複体および写像類群の計算可能性と大域幾何
Project/Area Number |
06F06034
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
小島 定吉 東京工業大学, 大学院情報理工学研究科, 教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
SHACKLETON K.J. 東京工業大学, 大学院情報理工学研究科, 外国人特別研究員
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Keywords | 幾何学的群論 / 双曲幾何 / タイヒミュラー理論 / 結び目理論 / 写像類群 / カーブグラフ / パンツグラフ |
Research Abstract |
曲面に付随する局所コンパクトとは限らない種々の複体上の写像類群の作用の理解と,ヒガード分解を経由し写像類群を用いた3次元多様体のトポロジーの理解が,本研究の興味の中心にある.とくに,カーブ複体の1骨格を適度にブローアップしたパンツグラフに注目し,3次元多様体の各種幾何的不変量と各種組合せ的不変量の間の擬等長関係を見いだす事を目的としている. 本年度は9月から研究を開始しだが,分担者との討論でタイヒミュラー空間のヴエイユ・ピーターソン計量の理解がある程度深まり,不変量の間に擬等長という関係を導入するのが有効である事を確認した.'とくに,ヴェイユ・ピーターソン計量とタイヒミュラー計量の比較は現在は解析的な議論によっているが,大域幾何の立場から組合せ的に再理解することがいろいろな事情を明らかにするであろうという感触を得た 分担者の研究は,開始からわずか6ヶ月にしてたいへん順調に進んでいる.カーブ複体上の2点間の距離を求めるアルゴリズムに関する学位論文の成果とその後の進展は,海外を含めいくつかの研究集会で発表し,いろいろなフィードバックがあり、現在も研究が進行中である.また,カーブ複体の類似で結び目に対して定義される垣水複体に関し,作間誠大阪大学助教授との共同研究が進行中であり,近い将来まとまった成果として発表される予定である.
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Research Products
(6 results)