2006 Fiscal Year Annual Research Report
RNA鎖中の(CAG)nリピート配列を認識する低分子リガンドの創成に関する研究
Project/Area Number |
06F06061
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
中谷 和彦 大阪大学, 産業科学研究所, 教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
HE Hanpin 大阪大学, 産業科学研究所, 外国人特別研究員
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Keywords | トリプレットリピート / ミスマッチ |
Research Abstract |
代表的なトリプレットリピート病であるポリグルタミン病(ハンチントン病)は、遺伝子翻訳領域にあるCAGトリプレット配列の伸長が原因となることが知られており、転写、翻訳の過程において発症を抑える手法の探索、確立が望まれている。我々はCAGリピートが形成するヘアピン二次構造にA-Aミスマッチ塩基対が多数生じることに着目し、CAGヘアピンに特異的に結合する分子を世界にさきがけて開発した。(Nature Chemical Biologyの創刊号に掲載) 本申請研究では、我々が開発したd(CAG)nリピートに結合する分子を改良することにより、CAGリピートが測Aに転写された際に生じるRNA (CAG)nリピートに、ヘアピン構造を形成して特異的に結合する分子の開発を目指した。我々の分子NAは、DNA二重鎖に対して主溝側から接近することが、MR構造解析から証明されている。これは、GとAを認識する二つの複素環(ナフチリジン環とアザキノロン環)を繋ぐリンカー部分が、DNA二重鎖に結合した際には主溝側に位置するように設計されているためである。このリンカー部分を副溝側に移すことにより、DNA二重鎖への接近が可能となると考え、NAの改良型(改良型NA)の合成を行った。リンカー中央のアミノ基の隣の炭素で還元的アミノ化により、ナフチリジン環部分とアザキノロン環部分を縮合した。それぞれのユニットは、既に合成が終わっている臭化物とアルデヒド体からそれぞれ数工程で合成出来た。合成後にr(CAG)nとの結合評価を行ったところ、期待に反して十分な結合が得られなかった。
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