2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
06F06073
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Research Institution | Nihon University |
Principal Investigator |
山田 康治 日本大学, 生産工学部, 教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
AHMAD MOHAMAD 日本大学, 生産工学部, 外国人特別研究員
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Keywords | イオン結晶 / 岩塩型構造 / スピネル構造 / リチウムイオン伝導体 / 導電率 |
Research Abstract |
LiBrは臭化インジウムLnBr_3と3:1や1:1の化合物を形成し、共に315K以上で超イオン伝導相に転移することを報告した。これらの構造は前者では層状構造、後者は欠陥スピネル構造であるが、共に原料である岩塩型のLiBrと共通点がある。すなわち、これらの結晶は臭化物イオンによる立方最密充填格子が基本となっており、3つのLi+をIn^<3+>と2つの空孔で置換した構造と考えることができる。そこで本研究ではLiBr-InBr_3系における連続固溶体形成の可能性を、導電率測定、^<115>In NMR、高分解能X線回折、熱測定から検討した。LiBrに10%InBr_3を固溶させたLi_<1-x>In_<x/3>Brを合成し、粉末X線回折を測定した。回折パターンにはLiBr以外の不純物のピークはなく固溶の可能性を示唆しているが、格子定数やピーク強度からは確実な固溶体形成を確認できなかった。しかし、320K付近で導電率の急激な上昇が観測され、In^<3+>の固溶の効果が観測できた。岩塩型構造に取り込まれたと考えられる^<115>In NMRも検出できたが、その帰属をさらに確実にするため、関連化合物の測定を検討している。 またイオン伝導性物質における導電率の周波数と温度依存性を詳細に解析し、イオンのホッピング周波数や濃度、活性化エネルギーなど基本的なパラメータを決定する解析方法を確立した。LiK_<1-x>Rb_xSO_4では相転移温度以上でより等方的な伝導機構に変化し、イオン伝導の活性化エネルギーは減少するが、電荷担体の濃度に変化がないことを明らかにした。
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Research Products
(3 results)