2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
06F06079
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
八島 栄次 Nagoya University, 大学院・工学研究科, 教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
HUANG Xin 名古屋大学, 大学院・工学研究科, 外国人特別研究員
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Keywords | らせん / ポリフェニルアセチレン / シクロデキストリン / 光学活性 / 円二色性 / ヒステリシス / 高分子 |
Research Abstract |
アキラルもしくはキラルな化合物、特に電子的に中性の有機物を直接比色により検出する手法は、情報記憶や光学デバイス、センサー、ナノ材料などへの応用が見込まれることから、近年注目を集めている。我々の研究グループでは、これまでにシクロデキストリン(CyD)を側鎖に有するらせん高分子を用いるユニークな比色検出法を開発している。 らせん構造を持つポリフェニルアセチレンの側鎖にα-シクロデキストリン(α-CyD)を有するポリマーpoly-1-αは、キラルなアミンである1-フェニルエタノールと1-フェネチルアミンを取り込んだ際、それぞれ異なる色である黄色とオレンジ色を呈色した。これは、本ポリマーが基質の違いをセンシングし、目に見える色の変化によりその情報を出力できたことを示しており、実用的な化学物質センサーへの展開が示唆される結果である。興味深いことにこのpoly-1-α錯体の溶液を、加熱及び冷却した際の円二色性(CD)スペクトルを測定すると、同一の温度条件で測定しても、加熱と冷却のプロセスにより異なるCDパターンを示すヒステリシス現象が観測された。このようならせん構造のヒステリシスは非常に特異な現象であり、その解析からは、DNAやタンパク質に代表される生体内のらせん構造体の挙動の解明にも繋がる可能性も期待できる。
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