2006 Fiscal Year Annual Research Report
金/半導体ナノ粒子を利用した高感度化学センサーの研究開発
Project/Area Number |
06F06083
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Research Institution | Kochi University |
Principal Investigator |
渡辺 茂 高知大学, 理学部, 助教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
LASKAR Inamur R. 高知大学, 理学部, 外国人特別研究員
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Keywords | 金ナノ粒子 / 両親媒性ブロック共重合体 / 自己組織化 |
Research Abstract |
従来の金ナノ粒子合成法では,合成時に利用した大量の界面活性剤を取り除くことが難しく分離精製が不十分なままその後の物性評価に利用され,しばしば無視できない影響に悩まされる場合が多い.本研究では,高感度化学センサーの開発に先立ち,界面活性剤を全く使用しない,界面活性剤フリーの金ナノ粒子合成法について検討した.金ナノ粒子の表面修飾剤として両親媒性のブロック共重合体PEO_m-b-PMA(Az)_nを利用することで,ブロック共重合体が形成する逆ミセル水層内で金イオンを水素化ホウ素ナトリウムのような還元剤で金属金に還元し,界面活性剤を利用することなく金ナノ粒子を合成した. さらに,これら金ナノ粒子の自己組織化について検討を行った.金ナノ粒子の分散液をシリコン基板上に展開し,乾燥後,基板表面をAFM顕微鏡で観察した.未処理の基板表面に比較してフルオロカーボンでコーティングした基板表面上で自己組織化が進むことが観察された.両親媒性ブロック共重合体PEO_m-b-PMA(Az)_nには,液晶性のアゾベンゼンが含まれており,このような基板の影響が液晶分子に特有の機能発現によるものか,現在検討を行っている.また,このような金ナノ粒子では,重合度の異なる両親媒性ブロック共重合体PEO_m-b-PMA(Az)_nを利用することで表層の厚さを自在に制御することが可能であり,金ナノ粒子を自己組織化した際,粒子間距離の自在な制御が期待できる.
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