2006 Fiscal Year Annual Research Report
分子回路工学をめざした導電性高分子被覆金属・半導体ナノワイヤの作製
Project/Area Number |
06F06090
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
彌田 智一 東京工業大学, 資源化学研究所, 教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
CHEN Aihua 東京工業大学, 資源化学研究所, 外国人特別研究員
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Keywords | ナノギャップ電極 / ポリピロール / ナノワイヤ / マイクロギャップ電極 / テンプレート / ブロック共重合体 / シリカナノロッドアレイ / 垂直配向 |
Research Abstract |
本研究は、ピロールの酸化重合によって黒色沈殿物として得られるポリピロールの重合過程を再検討し、電子顕微鏡を駆使した注意深いナノ構造の形態観察で発見したナノ構造体を用い、微細パターン化電極との接続および電気特性評価を行い、分子回路工学(分子システムやナノ構造材料を既存電子デバイスと接続して、分子機能を最大限に発現させる拡張型分子機能材料)への展開を図ることを目的としている。 本年度は、ポリピロール被覆銀ナノワイヤをミクロ電極アレイから成長させて、ナノワイヤ1本の電気伝導特性を評価し、さらに、ナノ電極アレイを基板上の所定の電極と電極を配線する電界誘起配線方法を開発した。 具体的には、ポリピロール被覆コアシェル銀ナノケーブルのアスペクト比とポリピロール被腹膜厚の制御を行い、狭いギャップを持つ金電極を取り扱うために表面イオン化処理を導入した。またポリピロール被覆が銀ナノワイヤ自体の導電性に与える影響を調査した。 また、耐熱性に優れたナノワイヤを作製するため、受入研究者が開発した両親媒性ブロック共重合体薄膜のミクロ相分離構造をテンプレートとするメゾポーラスシリカの垂直配向について検討した。電子線照射処理によるテンプレート薄膜の架橋固定化とゾルゲル反応条件の最適化により、ブロック共重合体薄膜のミクロ相分離構造を転写したシリカナノロッドアレイの作製に成功した。界面活性剤を転化した場合には、シリカナノロッドの内部に長軸方向に配向した直径2ナノメートル程度のメゾチャンネルの生成が認められた。この成果は、耐熱性に優れたナノチューブアレイを高密度で垂直配向させたはじめての例であり、幅広い応用展開が期待される。
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