2007 Fiscal Year Annual Research Report
非言語音に内在する空間的情報の概念化に適したヒューマンインタフェース
Project/Area Number |
06F06101
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
片井 修 Kyoto University, 情報学研究科, 教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
SHIGUEO Nomura 京都大学, 情報学研究科, 外国人特別研究員
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Keywords | 概念化フリー / 仮想空間 / 非言語音 / 空間的情報 |
Research Abstract |
まず研究目的の1点目である「非言語音をメディアとして、概念化フリーな形で知覚者に空間情報をいかに伝えるか」を検討した。視覚を用いる場合には光の反射が利用されるのと同様に、聴覚を用いる場合にも、反射音や残響音などから構成される情報を利用した。第一段階として、仮想空間に非言語移動音を流して、被験者のパタン知覚スキルを実験的に調査した。第二段階として、予め用意した様々な形状のコースをランダムに仮想空間で作成しながら被験者の空間形状知覚スキルを測った。これらの成果は学術書籍Handbook of Research on User Interface Design and Evaluation for Mobile Technologyの第40章として掲載された。 2点目の目的である「概念化フリーなインタフェースから知覚者が空間的情報の概念を獲得するプロセス」に対して検討を行った。コウモリやイルカのエコロケーションである音響定位の機能、聴覚による知覚スキルを調査し、超音波センサを用いた発信器と受信器のみを持つプロトタイプをデザインした。従来のインタフェース研究と最も違った点は、知覚に際して空間概念をデザイナーに押し付けられるのではなく、知覚者自身が空間的情報に対して自由に独自の概念をつくることのできるところにある。ここでは、様々な面の形状を対象として、頭部に設置のインタフェースプロトタイプが超音波を発信・受信しながら獲得する情報を仮想空間内で被験者が概念化する実験を行った。その成果は、スペインで行なわれたIntelligent User Interfaces for Developing Regions国際会議で発表した。
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Research Products
(2 results)