2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
06F06102
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Research Institution | Nihon University |
Principal Investigator |
山田 寛 日本大学, 文理学部, 教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
NAIWALA PATHIRANNEHELAGE CHANDRASIRI 日本大学, 文理学部, 外国人特別研究員
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Keywords | 顔画像 / 表情分析 / 表情合成 / 表情応答 / 平均顔 / 固有顔 |
Research Abstract |
本年度は主に下記の研究を行った。 1.実時間顔表情応答分析システムの構築とそのテスト PFES(Personal Facial Expression Space)に基づく顔表情分析・合成システムを高性能なPC上に移植し心理学実験に利用可能な実験システムの構築を行った。さらにシステムの表情応答分析能力を確認するための表情同調反応実験を実施した。なお、本システムでは、刺激として3D顔モデルのモーフィングで時間的に制御された表情変化アニメーションを使用した。そのアニメーションをコンピュータ画面上に刺激として提示しながら実験参加者の表情応答を分析した。実験の結果として従来の研究ではほとんど扱われてなかった顔表情応答の表情の強度とタイミング情報まで取得できることが確認できた。 2.平均顔が平均として認識されるか 上記のシステムを使った心理実験を行う上での基礎になる問題として、二枚の顔画像の平均顔画像が人間にとっても平均として認識されるかという点についての検討も行った。 まず顔画像サンプルの全てのペアの平均顔画像を作成した(12枚の顔画像サンプル、12×(12-1)/2:66枚の平均顔画像)。次に、実験参加者に、ある平均顔画像とその元の二つの顔画像を提示し、平均顔画像の全体的な印象から、それがどちらの元画像に似ているか判断させる実験(66×2=132試行)を実施した。平均顔画像が知覚的にも平均の顔として認識されているならば、実験を通じてどの元画像も同一割合で選択されると仮定される。しかし、結果として、それぞれの元画像が選択された割合には顕著な差が現れた。この点を検討する上で顔画像の主成分分析を行い,shape-free eigenface methodに基づいた顔空間を作成した。そこで顔空間での各顔画像の原点からの距離とその顔画像が選択される割合との問の相関分析を行ったところ、両者に高い相関が認められた。
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