2006 Fiscal Year Annual Research Report
水産物由来コラーゲンを利用したバイオマテリアルの開発
Project/Area Number |
06F06104
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
棟方 正信 北海道大学, 大学院工学研究科, 教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
SHEN Xuan Ri 北海道大学, 大学院工学研究科, 外国人特別研究員
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Keywords | 鮭皮コラーゲン / 鮭白子DNA / スキャフォールド / 創傷治癒 |
Research Abstract |
鮭白子由来DNAと鮭皮由来コラーゲンを用いて創傷被覆材の製作を試みた。はじめにDNA・鮭皮コラーゲンフィルム上にヒト正常皮膚線維芽細胞とヒト皮膚ケラチノサイト細胞を培養した結果、細胞培養用プラスチック皿で培養した細胞とほぼ同じ増殖能力を示し、素材が細胞に対して毒性を示さないことが確認できた。次に鮭皮コラーゲンへのDNA添加量と担持方法が創傷治癒に与える影響を評価するため、ウィスターラット(5週齢、雄)の背部全層皮膚欠損(直径8mm)で実験を行った。二種類のDNA・鮭皮コラーゲンスポンジを用いて皮膚創傷治癒実験を行い5,7,10,14日に切開した。HE染色と免疫染色(PCNA, Von Willebra and factor)を施し、光学顕微鏡で治癒状態を観察した。[結果]5日目にはDNA・鮭皮コラーゲンスポンジと皮膚欠損創に間隙が見られず大きな瘡蓋形成も観察されなかった。スポンジ間には多数の線維芽細胞の侵入が認められた。7日目にはスポンジ中に血管申請が確認でき、10日目には新生血管数が増加した。素材中のDNA量を増加させると素材表面に過剰なDNAが滲出して無構造ゲル層が形成されることと、表皮形成が抑制されることが確認された。今後は鮭コラーゲン素材に添加するDNAの至的添加量と担持方法を検討する予定である。
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Research Products
(1 results)