2007 Fiscal Year Annual Research Report
窒素ガリウム半導体量子ドットの形成技術と次世代ナノフォトニック素子に関する研究
Project/Area Number |
06F06110
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
荒川 泰彦 The University of Tokyo, 先端科学技術研究センター, 教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
NA Jongho 東京大学, 先端科学技術研究センター, 外国人特別研究員
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Keywords | 半導体量子ドット / 次世代ナノフォトニック素子 / 有機半導体 |
Research Abstract |
本年度は,窒化ガリウム半導体(GaN)量子ドットの形成技術の確立に関しては,GaN量子ドットデバイス用ウェハの作製をおこなった。単一ドットを用いた量子情報デバイスに最適な低密度量子ドット,高品質半導体膜形成の成長条件を見出した。 これと並行して,新しい半導体材料である有機半導体に関する研究にも取り組んだ。有機半導体に関する研究としてはフレキシブル基板上のNチャネルおよびPチャネル有機トランジスタの低電圧化に取り組んだ。低電圧化は高誘電率のゲート絶縁膜を採用することにより実現した。この絶縁膜はチタン含有の酸化物で,スパッタリングによりに製膜でき,基板加熱を必要としないため,フレキシブル基板への応用が可能である。これを利用することにより有機トランジスタの低電圧駆動を試みた。 結果として,有機材料としてC60を用いたNチャネルトランジスタで,5Vでの動作を実現し,しかも移動度1.5cm2/Vsという有機トランジスタとして高い移動度を達成した。また,有機材料にペンタセンを用いたPチャンネルトランジスタについて,同様の結果が得られた。ここに示した移動度は液晶ディスプレイ等に応用されているアモルファスシリコントランジスタの移動度を超えるものである。 これらのNおよびPチャネルトランジスタはフレキシブル基板上に作製可能であり,同様に低電圧の駆動に成功した。また,その応用として,フレキシブル基板上にNチャネルおよびPチャネルの有機トランジスタを形成しCMOS回路を構成し,CMOS回路の動作に成功した。駆動電圧は2-7Vと有機トランジスタとして極めて低い電圧である。 上で述べたように,有機トランジスタは低温で製膜可能なため,フレキシブルデバイスへの応用が可能であり,本研究で示した結果は,有機のPおよびNチャネルトランジスタを組み合わせた,フレキシブル基板上の高性能CMOS回路の実現を期待させる結果である。
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Research Products
(7 results)