2007 Fiscal Year Annual Research Report
三元磁性半導体ナノウィスカーの自己組織化MBE成長と物性評価
Project/Area Number |
06F06112
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Research Institution | Tokyo University of Agriculture and Technology |
Principal Investigator |
纐纈 明伯 Tokyo University of Agriculture and Technology, 大学院・共生科学技術研究院, 教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
BOURAVLEUV Alexei Dmitrivich 東京農工大学, 大学院共生科学技術研究院, 外国人特別研究員
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Keywords | 強磁性 / ナノウィスカー / スピントロニクス / 自己組織化 / 分子線エピタキシー |
Research Abstract |
本研究では、自己組織化MBEによるMn_XPナノウィスカー成長とその物性評価について検討を行った。MnP系ナノウィスカーが制御性、再現性よく実現すれば、既に知られているMnPバルク結晶の性質とは異なる新たな物性、特にナノオーダーのスピントロニクス材料として有用なものとなると期待される。自己組織化MBEによって形成させたMn_XPナノウィスカーは成長に用いる基板の種類によってその挙動が異なることが明らかとなった。走査電子顕微鏡を用いた表面形態観察において、InP(100)基板上に成長したナノウィスカーは、直径およそ150nm、長さ2μmであり、InP基板の<111>方向に沿って配向していることがわかった。それに対して、GaAs(111)B基板上に成長したナノウィスカーでは、直径は300nmまで大きくなり、長さも30μm以上となり、明瞭なファセットの形成が観察された。 InP(100)基板上に形成したMn_XPナノウィスカーについてVSM磁力計を用いて磁気特性を測定したところ、強磁性特性が77Kから室温まで示すことがわかった。一方、GaAs(111)B基板上に形成したMn_XPナノウィスカーについては、強磁性特性を示さなかった。このことは、大きく組織化したナノウィスカーMn_XPがバルクMn_XPの特性(反強磁性)に近付いたためと考えられる。 以上の成果は、国内外の研究会、国際会議等で発表を行った。
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Research Products
(3 results)