2006 Fiscal Year Annual Research Report
セラミックス皮膜および基材間の接合特性に及ぼすナノスケール活性粉末の効果
Project/Area Number |
06F06116
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
小川 和洋 東北大学, 大学院工学研究科, 助教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
徐 道源 東北大学, 大学院工学研究科, 外国人特別研究員
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Keywords | ナノ粒子 / コーティング / 界面強度 / コールドスプレー / ナノ組織 |
Research Abstract |
高エネルギーボールミリングによる活性なナノ粉末の作製および低温高速スプレー(コールドスプレー)による機械的エネルギの付与によって,コーティング/基材界面強度に優れた皮膜の開発を開始した.高エネルギーボールミリングに関してはこれまでに予備試験を行っており,ある程度の知見が有るため,ミリング条件を選定し,得られたナノ粉末に関し,示差熱分析装置を用いた活性化の度合いや顕微鏡観察による形態の観察を実施した.また,粉末の粒径および分布,化学組成によっても界面密着強度が異なることが予測されたため,この点に関しても最適化を検討した.粒径に関しては,数十即の粒子の周りに数百nmの粒子が付着した粉末を利用することにより,緻密で安定な皮膜を作製することができた.また,化学組成に関しては,Niベースの材料の方が緻密かつ耐高温酸化特性に優れることがわかった.今後は得られた粉末を用い,コールドスプレーによる成膜を行う.コールドスプレーは未溶融のまま高速ガス流に粉末を乗せ粉体と基材の衝突により成膜する手法であるが,基材と粉末の材料間に相性があることや付着メカニズムがわかっていない.そこで,今年度は文献調査および基礎的な付着サンプルを作製し,基材/粉末の相性およびメカニズムを検討した.その結果,金属同士の結合に関しては,基材表面および粒子表面が十分に塑性変形することで自然酸化皮膜が破壊し,新生面が現れ,この新生面同士が密着することにより付着し始めることを突き止めた.
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Research Products
(3 results)