2007 Fiscal Year Annual Research Report
伸展調節による骨髄幹細胞の増殖・分化による腱/靭帯の線維芽細胞の生成
Project/Area Number |
06F06117
|
Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
巨 陽 Nagoya University, 大学院・工学研究科, 教授
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
SONG Guanbin 名古屋大学, 大学院・工学研究科, 外国人特別研究員
|
Keywords | 骨髄幹細胞 / 細胞増殖 / 細胞分化 / 細胞伸展 / マイクロ波 / 腱 / 靭帯 / 線維芽細胞 |
Research Abstract |
近年、細胞を利用して生体の治癒力を高め、生体組織を再生しようという再生医療の試みが注目されている。再生医療の目的は、細胞を利用した生体組織の再生と臓器機能の代替による病気の治療である。この実現には、再生現象にかかわる増殖・分化ポテンシャルの高い幹細胞の生物医学研究が非常に重要であるが、それに加えて、細胞に生体組織の再生を誘導する手法の研究も不可欠である。本研究では、骨髄幹細胞を対象として、細胞伸展などの力学的な刺激やマイクロ波の電場による電気的な刺激などを与え、細胞増殖・分化のメカニズムを解明し、骨髄幹細胞により腱/靭帯の線維芽細胞の生成の最適条件の発見を目的とする。本年度は以下の実績を得た。 1.骨髄幹細胞の増殖メカニズムの解明 培養された骨髄幹細胞を一定の密度でシリコン皿に導入し、シリコン皿の伸展によって、細胞に一定の負荷で力学的な刺激を与えることを実現した。また、マイクロ波の電場による電気的な刺激を加えることに成功した。さらに、伸展の振幅、周波数、作用時間およびマイクロ波の周波数、電場強さ、照射時間などが骨髄幹細胞の増殖に及ぼす影響について明らかにした。 2.骨髄幹細胞の分化メカニズムの解明 シリコン皿の伸展による力学的な刺激および電場による電気的な刺激の単独また総合的な作用により、骨髄幹細胞の分化により腱/靭帯の線維芽細胞の生成条件を見出した。さらに、伸展の振幅、周波数、作用時間およびマイクロ波の周波数、電場強さ、照射時間などの刺激条件が骨髄幹細胞の分化によって腱/靭帯の線維芽細胞の生成に及ぼす影響について明らかにした。
|
Research Products
(3 results)