2006 Fiscal Year Annual Research Report
カーボンナノチューブの接合および塑性加工のモデリングとシミュレーション
Project/Area Number |
06F06122
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
尾方 成信 大阪大学, 大学院工学研究科, 助教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
MENG Fanyan 大阪大学, 大学院工学研究科, 外国人特別研究員
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Keywords | カーボンナノチューブ / 塑性変形 / 欠陥 / モデリング / シミュレーション / 数値計算 / 弾性変形 / 熱伝導率 |
Research Abstract |
1.電子状態計算および分子動力学計算に基づくモデリングおよびシミュレーションによって、カーボンナノチューブに種々の欠陥(SW、5員環、7員環など)がいかに導入されうるかを詳細に検討し、欠陥生成(塑性変形)をコントロールするのに必要な条件に関する知見を獲得した。そして、これらの欠陥がカーボンナノチューブの機械的特性、熱伝導特性、および電気的特性に与える影響を調べた。さらには、導入される欠陥の種類によって、金属原子のカーボンナノチューブへの吸着現象がどのように変化するか調べた。これらの得られた知見により、高機能ナノ構造物の設計者が、その構成部材へ期待する要求を的確に満足するようナノチューブを加工するための指針を与えた。 2.カーボンナノチューブがX形、Y形等に接合する際には、接合部において6員環以外の欠陥構造が必要となり、それが構造物全体の熱伝導特性や電気的特性に影響を与えると考えられる。電子状態計算と分子動力学計算に基づくモデリングおよびシミュレーションによって、カーボンナノチューブの接合部がカーボンナノチューブを構造部材として創製したナノ構造物全体に熱伝導特性や電気的特性の観点からどのような影響を与えるかを詳細に検討した。ここで得られた知見によって、ナノ構造物を設計する際に、カーボンナノチューブ同士の接合形態や接合部の配置をどのようにすれば構造物全体として目的の機能が実現できるかという問題に対して的確な情報を提供した。
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Research Products
(3 results)