2006 Fiscal Year Annual Research Report
ガラス母体中への結晶性超伝導物質のレーザーパターンニングとその応用
Project/Area Number |
06F06150
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
町田 憲一 大阪大学, 先端科学イノベーションセンター, 教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
ZHANG Guang Hui 大阪大学, 先端科学イノベーションセンター, 外国人特別研究員
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Keywords | 機能ガラス / 結晶化ガラス / 超伝導体 / レーザー加工 / 微細パターニング / ジョセフソン素子 / 臨界温度 / 微細素子 |
Research Abstract |
本研究ではMgB_2、YBa_2Cu_3O_<7-δ>またはBa_<0.6>K_<0.4>BiO_3などの超伝導成分相をB_2O_3、Al_2O_3、SiO_2、GeO_2、またはP_2O_5などのガラス形成酸化物とガラス化し、これにレーザ光を照射し超伝導路を結晶化ドットやラインの形で誘起させ、ガラスマトリックス表面あるいは内部に超伝導部を付与した機能材料を系統的に作製することを目的とした。また、得られた微細な超伝導路に基づく微小回路や素子等の設計も平行して進め、これらの応用面での可能性を検討することも目標とした。平成18年度に得られた成果は以下のとおりである。 1)Nd : YAGおよびフェムト秒レーザ照射システムの組み立てと照射条件の確立 既存のNd : YAGレーザおよびフェムト秒レーザの照射光源に顕微ラマンシステムを結合した照射システムを用いて、レーザ照射条件の最適化を行った。また、真空ならびに雰囲気ガスの置換が可能なチャンバーを別途導入し、これらの装置に接続した。 2)微小結晶ラインの電気伝導評価システムの構成と測定条件の確立 既存の低温物性評価装置(PPMS)を用い超伝導評価装置を構成した。また、測定時のノイズを低減するために電極素材や形成手法を改善した。 3)ガラスマトリックス試料の作成 MgB_2相の形成を目指し、MgB_2O_4をべ一スとしたガラスに還元剤としてCまたはSiを蒸着し、これらをレーザ照射したところ、Mg成分の揮発ならびに炭化ホウ素やケイ化ホウ素が生成したξ他方、Ba_<0.6>K_<0.4>BiO_3に関してはBi_2O_3成分を過剰に加えることで、ガラス前駆体が得られた。また、MgB_2相およびYBa_2Cu_3_<7-δ>超伝導成分相を含め前駆体ガラス組成について検討を加えた。
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