2007 Fiscal Year Annual Research Report
マグネシウム合金の大ひずみ加工と超微細粒組織・集合組織の制御に関する研究
Project/Area Number |
06F06158
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Research Institution | The University of Electro-Communications |
Principal Investigator |
酒井 拓 The University of Electro-Communications, 電気通信学部, 教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
ZHANG Zheng-Rong 電気通信大学, 電気通信学部, 外国人特別研究員
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Keywords | 多軸鍛造加工 / マグネシウム合金 / 微細粒組織 / 結晶粒分割 / キンクバンド / 集合組織 |
Research Abstract |
マグネシウムMg合金を高温から順次降下させながら連続的に多軸鍛造を施して得られる微細粒Mg合金から引張軸がHCP底面{0001}に平行0°,45°傾斜、90°垂直方向となる3種類試験片を切出し,引張変形性に及ぼす初期組織の影響を系統的の調査した.主な結果は次のようにまとめられる. 1. 423K, 5×10^<-5>S^<-1>における引張破断伸びは材料の異方性に寄らず200%を超え,45°,90°材の全伸びは300%付近を示すのに対し,そこでの応力指数はn〓4であり,高ひずみでもほぼ等軸な微細粒組織が存在することなどから,そこでは低温超塑性が発現したと判断される. 2. HCP格子底面が引張軸と45°傾斜する初期集合組織を有する45°,90°材は,変形中に底面が引張軸と平行方向へ結晶回転を起こす結果として,後者を初期集合組織とする0°材に比べてより大きな超塑性伸びを示す. 3. 超微細粒Mg合金の超塑性変形は,通常の粒界すべりだけでなく,連続的動的再結晶が働いて結晶粒組織の粗大化または細粒化が起こることに支配される.その結果,破断までの全伸びは結晶粒内で働く底面すべりの大きさを通して初期集合組織の影響を強く受けるものと考察される.
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