2006 Fiscal Year Annual Research Report
グリーンコンポジットの生分解性制御を目的とした繊維処理・成形加工技術
Project/Area Number |
06F06171
|
Research Institution | Yamaguchi University |
Principal Investigator |
合田 公一 山口大学, 大学院理工学研究科, 教授
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
CAO Yong 山口大学, 大学院理工学研究科, 外国人特別研究員
|
Keywords | グリーンコンポジット / 植物繊維 / 生分解性 / 機械的性質 / 加水分解特性 / 土壌埋設実験 / 繊維処理 / 成形加工 |
Research Abstract |
本研究においては、グリーンコンポジットの使用中および使用後の生分解性の制御を目的として、バガスとケナフ等の植物繊維と生分解性樹脂との複合材料の創製、性質改善および生分解性について検討を行ってきた。本年度の主な成果を以下に示す。 1.ケナフ繊維に熱およびアルカリ処理を施し、ケナフ繊維の機械的性質に及ぼす影響を調べた。その結果、未処理の繊維と比較して、温度130、140℃の熱処理を行うと、引張強さは増加した。特に140℃において最大値を示し、それ以上になると低下する傾向となった。これらの原因は、広角X線回折測定の結果により、熱処理温度130と140℃の場合には、繊維の結晶化度が向上することにある。さらに、アルカリ処理後、繊維の破断ひずみは未処理に比べて大幅に増加していることがわかった。これは、アルカリ処理によりヘミセルロースを除去したため、繊維の構造変化が生じたからである。 2.バガス繊維を用い,プレス成形でグリーンコンポジットを作製,その成形体を土壌埋設実験を行い,成形体の重量変化により生分解特性を調べた。その結果,バガス繊維を添加すると、グリーンコンポジットの生分解速度を加速させることが分かった。また、繊維の添加量において、添加量を増加する共に生分解速度が向上することを明らかにした。さらに、土壌の微生物を増やすため、土壌にEM (Effective Microorganism)菌を処理すると、グリーンコンポジットの生分解速度が極めて増加することを確認した。これより、土壌肥沃度とグリーンコンポジット生分解との関係を明らかにした。
|
Research Products
(6 results)