2006 Fiscal Year Annual Research Report
高効率裏面コンタクト型ヘテロ接合シリコン太陽電池の研究開発
Project/Area Number |
06F06174
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Research Institution | Tokyo University of Agriculture and Technology |
Principal Investigator |
上迫 浩一 東京農工大学, 大学院共生科学技術研究院, 助教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
DHAMRIN Marwan 東京農工大学, 大学院共生科学技術研究院, 外国人特別研究員
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Keywords | ヘテロ接合太陽電池 / アモファスシリコン薄膜 / パッシベーション効果 / 実効ライフタイム |
Research Abstract |
高効率ヘテロ接合太陽電池用アモルファスシリコン薄膜の最適形成条件について検討するため、リモートPECVD法によりアモルファスシリコン薄膜を作製し、光学的特性、水素結合状態、およびキャリアの実効ライフタイムについて評価した。今回特に、50〜400℃の範囲で成膜温度依存性に注目して特性を調べた。 その結果、成膜温度が上昇するとともに、アモルファスシリコン薄膜の光学的バンドギャップが、約2.0eVから約1.75eVまでの範囲でほぼ直線的に変化することが確かめられた。それとともに、水素結合状態が、Si-H2結合からSi-H結合へ変化することも確認された。次に、ヘテロ接合におけるアモルファスシリコン薄膜のパッシベーション効果について調べるため、CZ基板上にアモルファスシリコン薄膜を形成し、キャリアの実効ライフタイムについて評価した。その結果、成膜温度250℃で最大のライフタイム値が得られた。更に、パッシベーション特性への熱処理効果を調べた結果、250℃の低温アニールによって、この温度よりも低温で形成したアモルファスシリコン膜において、実効ライフタイムが大幅に改善されることが分かった。特に150℃で成膜した膜において顕著な改善効果が得られた。 以上の実験と並行して、ヘテロ接合太陽電池に用いるための多結晶シリコン基板の品質改良の研究を進めており、アモルファスシリコン薄膜へのドーピングとセル化については平成19年度に実施する予定である。
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Research Products
(2 results)