2007 Fiscal Year Annual Research Report
バングラデシュ産ハーブからの有用生理活性物質の探索
Project/Area Number |
06F06189
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Research Institution | Yamaguchi University |
Principal Investigator |
青島 均 Yamaguchi University, 大学院・医学系研究科, 教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
SHEIKH Hossain Julfikar 山口大学, 大学院・医学系研究科, 外国人特別研究員
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Keywords | バングラデシュ / ハーブ / 有用生理活性 / 抗酸化活性 / ポリフェノール / ヒスタミン放出抑制 / 卵母細胞 / GABA受容体 |
Research Abstract |
入手したバングラデシュ地域に生育する30種類あまりの薬用植物の有用な生理活性を探索した。これらの試料はバングラデシュにおいて、実際に食用あるいは民間療法に利用されているものなので、有用活性が期待され、また安全性にも問題がないものと考えられる。野菜や果物のポリフェノールが抗酸化活性を中心に有用生理活性が報告されているため、まずポリフェノールに注目して次のような実験を行った。1)総ポリフェノール量をFolin-Cicalteu法により測定した。Mangrove apple (Sonneratia caseolaris)などが高い値を示した。2)抗酸化活性を検討するため、DPPHラジカルの捕捉活性を測定した。一般的に総ポリフェノール量と相関関係を示したが、特にS. caseolarisの活性は薄めても非常に高い活性を示した。3)山口県立大学の高杉博士の指導を受けて、ラットの腹腔から肥満細胞を調製し、Caイオノフォアで刺激した時のヒスタミン放出量を測定して試料による抑制効果を検討した。測定したほとんどの試料が抑制傾向を示したが、特にwhite mangrove (Avicennia officinalis)、Excoecaria agallochaは高い活性を示した。4)アフリカツメガエル卵母細胞に試料を与えて膜電位を測定したが、特に細胞毒性を示す試料は見られなかった。5)卵母細胞にcRNAを注入してGABA受容体を発現させて、応答への効果を検討した。S. caseolarisはそれ自身は応答を引き起こさなかったが、GABAと同時に与えると応答を昂進させた。以上のようにいくつかの試料から複数の有用生理活性が見出された。6)次に生理活性を示す物質を同定するために、様々な溶媒を用いて分画し、HPLCによる精製を試みた。まだ完全には精製できていないが、今後構造を決める予定である。
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Research Products
(4 results)