2007 Fiscal Year Annual Research Report
新規施肥根粒菌接種技術によるダイズの窒素固定促進と子実増収機構の解析
Project/Area Number |
06F06204
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
大山 卓爾 Niigata University, 自然科学系, 教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
TEWARI Kaushal 新潟大学, 自然科学系, 外国人特別研究員
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Keywords | ダイズ / 緩効性窒素肥料 / 深層施肥 / 石灰窒素 / 被覆尿素 / しわ粒 / 窒素固定 / 子実収量 |
Research Abstract |
タイスは子実にタンパク質を多量に含むため、大量の窒素を必要とする。窒素は、根粒の窒素固定、土壌または肥料からの化合態窒素の両者を利用できるが,一般に大量の化学肥料の施用は、根粒着生や、窒素固定を抑制し、増収に至らないごとが多い。これまでの研究で、緩効性窒素肥料の深層施肥(被覆尿素または、石灰窒素100kgN/haを表土下20cmに基肥施用)が、根粒による窒素固定を阻害せず、かつ深層施肥した緩効性肥料から子実肥大期まで継続的に窒素を供給するため、安定的なダイズ子実の増収効果が得られた。 被覆尿素や石灰窒素の市価が、尿素に比べて窒素当たり4倍程度高価であることから、本年度は、長岡の水田転換畑と村松の普通畑において、石灰窒素と尿素の混合肥料の深層施肥がダイズ子実収量にどのような影響を与えるかを調べた。長岡の転換畑においては、窒素量として100kgNha^<-1>の尿素、石灰窒素および、尿素・石灰窒素混合肥料(窒素として各50kgNha^<-1>)を深層施肥する試験を行った。株当たり子実重量は、深層施肥を行わない対照区では、37gであったが、尿素深層施区46g、石灰窒素深層施肥区46gで、尿素石灰窒素混合深層施肥区で56gと最高値を示した。火山灰土壌普通畑の村松でも、株当たり子実重量は、深層施肥を行わない対照区では、45gであったが、尿素深層施区で48g、石灰窒素深層施肥区60gで、尿素石灰窒素混合施肥区60gで、混合施肥区において石灰窒素区と同等の取量を示した。以上の結果から、安価な石灰窒素・尿素混合肥料により、石灰窒素と同等の効果が得られた。 土壌中における石灰窒素の動態を解析するため、シアナミド、ジシアンジアミドの精密分析法を確立した。この方法を用いて、長岡の転換畑および、ネパールから輸入した8種類の土壌中における石灰窒素の分解過程を分析中である。
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Research Products
(1 results)