2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
06F06214
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Research Institution | Tokyo University of Marine Science and Technology |
Principal Investigator |
青木 宙 東京海洋大学, 海洋科学技術研究科, 教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
GOVINDASAMI V 東京海洋大学, 海洋科学技術研究科, 外国人特別研究員
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Keywords | 運動生エロモナス菌 / Aeromonas / 病原性遺伝子 / 3型分泌装置 / 魚類病原細菌 |
Research Abstract |
魚より分離された33株の運動生エロモナス菌の16SリボソームRNAを指標とした種の同定を行ったところAeromonashydrophila, A.sobria, A.veronii, A.eucrenophila, A.jandaei, A.popoffiに分類された。次いで、病原性関連遺伝子である3型分泌装置が使用した33株に存在するかどうかをDNAハイブリダーゼションにより調べたところ25%の菌株が3型分泌装置を有していた。さらに、3型分泌装置のエフェクター分子として知られているaexT-ADP ribosylating effectors proteinsについて33株に存在するかどうかをDNAハイブリダーゼションにより調べたところ、56%の菌株が本遺伝子を有していた。次いで、3型分泌装置と病原性との関連についてキンギョへの感染実験により確認した。3型分泌装置を有している菌株はキンギョに対して病原性を示したが、3型分泌装置を有していない菌株ではキンギョに対して病原性を示さなかった。A.veroniiに同定された3型分泌装置を有する株のコラゲナーゼ遺伝子を破壊した菌株を作製し、キンギョとマウスに対する病原性を調べたところ、どちらの生物に対しても病原性が低くなっていることが半数致死量菌数を測定することで明らかとなった。また、本単一遺伝子破壊株のコラゲナーゼ活性を測定したところ、野生株のものと比べて低くなっていることが明らかとなった。以上のことより、エロモナス菌の病原性には3型分泌装置ならびにコラゲナーゼは関与していることが今回の研究で示唆された。
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Research Products
(1 results)