2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
06F06233
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Research Institution | Kyoto Pharmaceutical University |
Principal Investigator |
廣田 俊 京都薬科大学, 助教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
HALAN P. 京都薬科大学, 薬学部, 外国人特別研究員
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Keywords | 蛋白質 / 構造制御 / 機能制御 / 光反応性修飾基 / 化学修飾 |
Research Abstract |
蛋白質は生体内の様々な所で機能性物質として働いており、蛋白質の立体構造を制御できれば、その技術は様々な分野に利用できる。しかし、蛋白質の構造を、生体内で高い空間分解能と時間分解能で制御する有効な技術はない。以上の現状をふまえ、受入研究者は、種々の蛋白質やペプチドに広く応用できる手法として、光反応性修飾基を蛋白質に導入し、光で蛋白質やペプチドの立体構造を制御する全く新しい研究手法を提案している。 本年度は、ヘムを含み、αヘリックス構造を有するミオグロビンを取り上げた。まず、光反応性修飾基をミオグロビンに挿入できるように、遺伝子工学的手法を用いてミオグロビンにシステイン残基を挿入した。次に、挿入したシステイン残基の側鎖を光反応性基である4,5-dimethoxy-nitorbenzyl基で化学修飾した。得られた修飾ミオグロビンの構造が、修飾によりどの程度不安定し、その立体構造がどの程度崩れているかを、変性剤などを用いて吸収及びCDスペクトルにより調べたところ、ミオグロビンへ導入したシステイン残基を修飾しても蛋白質の立体構造がほとんど変化しないことが解った。そこで、光応答性を有する新しい修飾基を蛋白質やペプチドに付加し、新規光応答性蛋白質やペプチドを新たに作成することにし、そのための修飾基を合成した。今後、この修飾基を用いて、蛋白質やペプチドを修飾する予定である。
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