2006 Fiscal Year Annual Research Report
皮膚リーシュマニア症の分子免疫診断法、ワクチンおよび免疫療法の開発
Project/Area Number |
06F06242
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Research Institution | Kochi University |
Principal Investigator |
橋口 義久 高知大学, 医学部, 教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
MARCO Jorge Diego 高知大学, 医学部, 外国人特別研究員
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Keywords | リーシュマニア原虫 / アルゼンチン / 皮膚リーシュマニア症 / 粘膜皮膚リーシュマニア症 / 多座位酵素免疫電気泳動 / アマスチゴート / マクロファージ / 細胞膜表面抗原 |
Research Abstract |
本研究期間においては、アルゼンチン北部のSalta県を中心に流行している新大陸型皮膚・粘膜皮膚リーシュマニア症の病原体(Leishmania spp.)を患者から分離・培養し、multilocus enzyme electrophoresis(多座位酵素免疫電気泳動)によってその遺伝学的解析を行った(Marco et al.,2005)。また、患者検体についてはELISA法を用いて免疫診断法の標準化を計ることとし、病態別の抗体産生をサブクラス毎に解析した。さらに、これまでに得られた情報をベースにして本研究ではLeishmania原虫アマスチゴート(amastigote)感染マクロファージの細胞膜表面で発現される免疫原性ポリペプチドについて、分子生物学的手法による検索・解析を試み、皮膚・粘膜皮膚リーシュマニア症の分子免疫診断、ワクチン開発および免疫療法に応用するための基礎的情報を得ることができた。そのおもな項目は以下のとおりである。 1.リーシュマニア症流行地の患者から分離した原虫株を大量培養し、抗原を得ることに成功した。 2.免疫診断用の抗原ポリペプチドを検索するためにLeishmania原虫アマスチゴートとマクロファージ細胞膜表面に発現した抗原を種々の血清とともに免疫沈降して電気泳動し、さらにウェスタンブロット法によって解析した。 3.ゲル抽出抗原をプロテアーゼV8,Tryp,Lys-Cで処理し、マススペクトロメータで解析した。 4.得られたアミノ酸シークエンスについては、ジーンバンクの既知のデータと比較検討するとともに、シークエンサーで解析した。
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Research Products
(7 results)