2006 Fiscal Year Annual Research Report
消化器がんにおけるREG蛋白質の発現と患者予後判定
Project/Area Number |
06F06255
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
高澤 伸 東北大学, 大学院医学系研究科, 教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
SHERVANI Nausheen Jamal 東北大学, 大学院医学系研究科, 外国人特別研究員
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Keywords | REG蛋白質 / モノクロナール抗体 / 消化器がん / 予後マーカー / REG遺伝子 / 増殖因子 |
Research Abstract |
インスリン産生細胞の再生増殖因子として発見されたRegはヒトではREG Iα,REG Iβ,REG III, HIP/PAP, REG IVの5つの遺伝子からなる増殖因子遺伝子ファミリー、REGファミリーを作っており、REGファミリー蛋白質は胃腸管上皮細胞などで増殖因子として機能することが明らかになっている。申請者らは、(1)ヒト胃がん、大腸がん細胞にREG Iα遺伝子が発現していることを見出し、(2)REG Iα遺伝子を発現している胃がんは発現が無い例に比べ生命予後が悪いことを明らかにした。(3)またヒトREG III遺伝子を見出し、REGファミリーの全メンバーを明らかにした。 本研究の目的は消化器がん(大腸がん・胃がん・胆管がん等)でREGファミリー蛋白質全てのメンバーの発現とがん患者の生命予後の関係を明らかにし、新しいがん予後診断のマーカーとすることである。本年度の研究実績は以下の通りである。 1.5種類のヒトREGファミリー蛋白質(REG Iα,REG Iβ,REG III, HIP/PAP, REG IV)の構造を比較し、構造的差異が大きく、抗原性の高い部分を選び、抗原ペプチドを設計・合成した。 2.合成ペプチドをマウスに免役し、脾細胞とミエローマ細胞を融合させて、相互に交差認識のない抗原特異的免疫グロブリンを産生するハイブリドーマを作製した。 3.抗原特異的ハイブリドーマ細胞をマウスに移植し、その腹水からそれぞれのREGファミリー蛋白質に特異的なモノクロナール抗体を調製した。 4.REGファミリー蛋白質に対するモノクロナール抗体を用いて免疫組織学的検討を行うための標本作製法・ブロッキング法・一抗体濃度・二次抗体濃度・抗体反応温度と時間・発色法等の至適条件の検討を開始した。
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Research Products
(34 results)