2006 Fiscal Year Annual Research Report
文化資源としての少数民族の伝統音楽:エチオピア・ハラールを事例に
Project/Area Number |
06F06309
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
重田 眞義 京都大学, アジア・アフリカ地域研究研究科, 助教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
TARSITANI Simone 京都大学, アジア・アフリカ地域研究研究科, 外国人特別研究員
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Keywords | 文化資源 / 少数民族 / 伝統音楽 / エチオピア / ハラール / Zikir儀礼 / 民族音楽学的研究 / 倫理的問題 |
Research Abstract |
計画の初年度に当たる2006年度は、研究を10月より開始した。以下は、半年間の実績報告である。まず、これまでに収集してきたエチオピアのハラリ民族の個別民族誌事例を再検討してZikir儀礼とその音楽にかかわる社会関係についての事例の分析を集中的におこない、あわせて、これまで実施してきたフィールドワークによる実証的資料とのつきあわせる作業をおこなった。その成果の一部は、2006年12月にアフリカ地域研究セミナーにおいて、シモーネが「エチオピア・ハラールにおけるジキル儀礼:フィールドワークの成果、民族音楽的分析、その展望(Zikri rituals in Harar, Ethiopia : fieldwork results, ethnomusicological analysis and perspectives)」と題して報告した。また、2007年3月にはローマのサンタセシリア音楽院において、「記録、分析、それから・・:倫理的問題を考慮した場合のエチオピアにおける民族音楽学的研究の困難と展望(Documentation, analysis and then : Reflections on ethic problems, difficulties and prospects of ethnomusicological research in Ethiopia)」と題する講演をおこない、本研究計画の骨子を紹介した上で、批判的な意見も受け入れながら実のある討論をおこなった。分担者シモーネの受け入れ先の大学院アジア・アフリカ地域研究研究科においては、研究代表者と協力してアフリカにおける民族音楽に関するフォーラムを立ち上げる準備をすすめ、定期的な会合を開催した。また、2006年11月京都において開催された21世紀COE国際シンポジウム「総合的地域研究の新地平」とそのワークショップ「地域研究がおこなう映像的な知の探求」にも参加し本研究課題に関する討論をおこなった。以上の成果を2007年度の国内学会(日本ナイル・エチオピア学会、日本アフリカ学会、文化人類学会)および国際学会(国際エチオピア研究学会)で発表するための準備作業をおこなった。
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Research Products
(2 results)